南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

共産党綱領改定

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 先月17日の大会で一部改定された綱領を読み、改めて共産党の道筋を確認した。大会後の各報道は、≪共産党は軟化した≫、≪天皇制や資本主義を容認して、弱腰になった≫などと評しているようだが、残念ながら全く理解できてないようだ。共産党が綱領の根幹としている、「民主主義革命を経て社会主義・共産主義社会を目指す」という言葉が抽象的過ぎるからか。共産党はその広報部を中心に、党の理念を紹介する書籍を数多く出しているので、政治部の記者はもっと研究すべきだろう。筆者はこの稿を書くにあたって、というより綱領を読むために、『世紀の転換点に立って』不破哲三/著 を参照した。この書は、不破氏自身がマルクスエンゲルスそしてレーニンの社会主義を研究し、その観点から日本の社会主義、世界の社会主義を見つめ直すという主旨であった。共産党はまず綱領の中で、過去の歴史認識を確定し、その下で社会情勢の中の日本一国の確立を図る、ということを第一の目標としている。天皇制の存続や資本主義の容認は、この時点までは憲法の下で、更に国民の総意に基づき持続されるべきだと彼らは語るのだ。
 しかし、共産党には第二の政策的柱がある。それが社会主義・共産主義社会の樹立である。綱領では最終項目になっており、まだ一般社会の研究が甘い原因かもしれない。が、これこそ共産党の世界の大道を見据えた重要項目であることを知るべきなのだ。現在日本共産党は、アジア各国の共産党や社会主義政党との対話を進めている。中でも特に中国共産党ベトナム共産党との対話は興味深い。中国はまず原始的共産主義からはじまり、毛沢東死後の改革開放政策に至った。前提が社会主義でありながら資本主義への道を歩んでいるように見える。一方ベトナムはドイモイ政策と呼ばれる、これも開放政策を導入し、社会主義の道から離れていくようだ。ところが2国とも、将来目指すのは社会主義・共産主義社会の確立である。ここに「民主主義革命を経て、資本主義を乗り越えた社会の樹立」の理念がある。先ず資本主義社会を確立し、それを乗り越えた(資本主義に安住するのではなく)社会を建設する。これが共産党の最終目標なのだ。そしてこれは、なんとマルクスエンゲルスが主張していた理論なのだ。全く彼らの研究には感心する。結:スグにできることのみを示すのが綱領ではない。【2004/02/22/AM】