南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

アルカイダが仏のスカーフ着用禁止を非難

f:id:Nanjai:20131215204320g:plain
 ≪アルカイダのナンバー2、アイマン・ザワヒリ副官が、フランスの公立学校でイスラム・スカーフの着用を禁止する同国政府の方針を非難した。アラブ首長国連邦の衛星テレビ、アル・アラビーヤが24日、ザワヒリ氏の発言を収録したとみられるテープを放送した。同氏は録音されたテープのなかで、「自由、民主主義、人権を標榜する一方で、イスラム教徒に敵意を抱く西欧人の憎悪の新たな兆候だ」と指摘。さらに、「フランスは体を見せる自由、不道徳や堕落の自由は防衛する国家だ。しかしフランスでは、控えめに装うことは束縛される」と非難した。(Excite news − Reuters)≫これが本当にアルカイダ副官ザワヒリ氏の声明なら、筆者は本気になってアルカイダを支持する。特に興味深いのは、「自由、民主主義を標榜する中で云々」の表現である。一般に彼らの主張の大半は、ユダヤ人・シオニストへの非難に向けられる。無論それはそれで意図のあることだし、直接眼に見える彼らの実害はそこにある。イスラエルとパレスチナの土地問題は、テロの主要な火種ではある。そして彼らの身近な実害で言えば、アフガンのタリバン政権追放やイラク侵攻は指摘するまでもない。そういえば近頃、ウサマ・ビンラディン氏とアルカイダ幹部をパキスタン・アフガン国境付近に追い詰めたとかで、米軍の活動が活性化しているようだ。一時は数キロ四方に追い込んだとも報道されたが、まだフセイン大統領のような姿はお目にかかっていない。本題に戻って、アルカイダは、結局フランスが掲げるような民主主義などというものは、西欧基準であって、イスラムは当然除外されるものなんだろう、と正しているのである。一部の報道には、「十字軍の欧米」という記述もあったようで、あながちこの解釈も誤りだとはいえない。アルカイダは単なるテロリズム集団と評されるが、これほどの毒舌を持ち合わせているのだ。報道機関の和訳のしようとも言えるが、西欧の一元基準に対する批判には違いない。国際社会での人権問題を指摘するのも結構なことだが、それ以上に世界構造を指摘した彼らには頭が下がる。結:原理主義はやはり言うことが違う。【2004/02/26/PM】