南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

スペイン・マドリードテロの有効性

Nanjai2004-05-01
 ☆あかおにプロジェクト(ココログへの凶刃的コメント攻撃)総括特集☆
3月21日に実施した、ココログへのあかおにネームでの持論コメントをここにまとめて、特集としました。
 各論で多くの人がおっしゃることに、スペインのテロ直後の選挙で政権が社会労働党に移行したことを、テロに屈する結果になったという評価がある。アメリカの率いる反テロ連合の結束を乱し、敵を混乱に陥れる。そんな目的だったのだろうか。本当にその目的は果たされたのか。アスナール前政権は強硬派アメリカについてイラクに部隊を派遣し、テロと徹底抗戦するとしていた。ところがサパテロ政権では、イラクから軍を撤退させるとしている。「テロの有効性」ってなんだったのだろうか。政権交代で何がよかったのだろうか。たしかに『アメリカを中心とした対テロチーム』は揺らぐかもしれない。イラクからの撤兵もおこなわれるかも知れない。しかしこれは、社会労働党政権になった、ということから簡単に行えるような政策ではないと思われる。
 選挙後、スペインは西欧の一国になる、とサパテロ氏は述べられた。これは対米関係の再考と捉えられ、注目を浴びているが大したことはない。ポーランドの大統領が、アメリカの主張する「イラクの大量破壊兵器所持」という名の大義に騙された、と語りながら、同時にイラクにフセイン大統領がいなくなったことで同国は自由になりよくなった、とも言っている。これはヨーロッパ一般の考え方である。イラク侵攻は駄目だけど、フセイン追放は正しい。同様にアメリカ主導の世界は駄目だけど、イスラム野郎のテロも共有できない。
 社会労働党政権はこう宣言した。「半アメリカ人をやめて、純ヨーロッパ人になりました!」単なる西欧人優位・先進国優位思想内での移動だ。テロリストになんの効果がある?彼らの敵には変わりない。結:西欧文明史観への固執はスペインの社会に染み付いている。新政権とて離れることはない。【2004/03/24/AM】