南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

思考しなさい

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 別に、これだけ休暇を取って、いや寧ろ隠居していて、テーマが溜まりに溜まっているにもかかわらず、どこか不抜けたようなテーマを持ち出してくるには、多少理由がある。本日、某愛知県内私立大学の第三学年春学期初講義を盗聴、ではなくて拝聴に参ったわけであるが、外国語文献講読はさておき、第三学年にもなって改めて受講する基礎科目に、心理学というものがあった。ちなみに心理学受講の経緯は、他でもなく昨年夏に突如筆者の内的心理を一変させた一恋愛事象と、現在次々と社会面を賑わしているインターネット犯罪と利用者の心理的錯綜を、科学的に解き明かす鍵を一片でも拾い出す為の、やや無力な試みである。第三学年ともなれば、単に単位の取得のみにこだわることなく、自身の人生プランと関心・研究に講義を利用することが効果的ではないか。と斯くも言う筆者であるが、単位数は決して充足しているとはいえない。寧ろ第三学年に達せずとも、初期からこの方針で来たつもりである。ただ、この時期になると、年次アップにつれて登録できる科目が限られてくる為、基礎科目にもっともらしい事由を付随させて、管理者や出資者を説得することが必要になってくる。
 そんなわけで、今回は心理学である。初回から、ガイダンスを省き、BRD方式というレポート提出型講義で攻勢をかけてきた。説明不足と資料不足と思考不足の3S不足により多数の脱落者が出た模様である。BRDとは、当日内に課されたテーマでレポートを細かな基準に従って作成し、提出する講義スタイル。講義への集中と、内容の把握および文章化という思考能力の育成が目的であると見られる。もっとも、心理学は人間の様々な意図された行動を分析し、また意図が如何なるものへ如何なる強さの影響を下すかという条件を多方面に渡って思考し、研究するものであるから、レポートに限らずとも思考は大変重要だ。それができずとあらば、席を立って頂いても構わぬということであろう。3S不足により挙手される数多なる学生を全く視野に入れようとせず、すべての課題を自らの思考に任せようとする教授の姿勢がひしひしと感じられた。
結:思考しなさい。志向しなさい。(お前もナ)【2005/04/08/PM】