南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

初回道(はっかいどう)の旅<4>:支笏湖岸・オコタンペ湖 流星群極大日

晴/曇 午前中:晴、午後:曇多し

飲料難

昨日港で買ったウーロン茶ペットボトルに、YHで購入した350ml缶を移し替える。しかし、これはどう見たって、高低差400m弱を登って戻ってくるまでもつ筈がない。単に350mlを小分けで飲めるっていうだけの役割だ。だが、ここの自販で500mlの缶は売ってないし、それだって150円するのだからペットボトル1本買ったほうが効率的だ。120円で済ませるためにも、このような作業を惜しんではならない(謎。付け加えておくが、この支笏湖観光地にはローソンやセブンイレブンといったコンビニエンスストアが全く存在しない。それは恐らく、ここが洞爺湖と共に国立公園に指定されているから、環境規定を厳守する地元住民の店舗のみ営業を許可している為だと思われる。観光でなく、営利と利便性だけを追求する象徴のようなコンビニを、指定区域から排除した形になる。

サイクリング:湖岸・幌美内までは楽

支笏湖岸走行中はまだ晴れていた。樽前は曇っていたが、手前の風不死(フプウシ)山は十分見えた。湖の北岸を走る国道453号の正面に見える恵庭岳を撮って、快走。その恵庭岳の麓に、幌美内(ポロピナイ)キャンプ場がある。あれだけ環境保護のコンビニ排斥を言って置きながら、支笏湖岸にはキャンプ場や湖水浴場が散在する。中でもここ幌美内と明日立ち寄るモーラップはかなり大きいところ。350ではさすがに厳しいと思い、ここで小型ペットボトルを一本購入。昼飯もここでとる事にした。ただ、一通り食堂のメニューを見たところ、下界より高めな気がした。まぁ、コンビニが無いだけ、飲食販売を独占できるわけで、わが大学の学食と同じだと思った。それにしてもカレー一杯で900円とはなぁ。やり過ぎ。ドッキン法適用すれ。
ところで、この幌美内という地名を見て、なんか北海道だなぁと思いませんか?アイヌ語には漢字が無かったわけだから、これは当て字なんだけれども、ポロピナイが幌美内になるんです。普通に漢字を音読みすると、「ほろびない」で、〔滅びない〕とかける事ができるんです。これは言葉の傑作ですよ。面白い。また後ほど、こういうのを紹介しましょう。

以降急登(約8.2km?)。2時間半かけて数多なる休憩を重ねる。飲料厳しい。やや空腹。

もぅ、言うことないほど厳しい。想定していたけれども、やっぱり脳中と現実は違う。最初は20分こいで休憩だったのが10分になり、ついには50mでも苦しければ休むようになった。ただし、一度も自転車を押して登らなかったのは偉いというべきか?喉が渇けば、飲みたいときに飲まないと後で苦しむ。しだいに量は厳しくなるも、下りに休憩も飲料も要るものか、と開き直って頑張る。すれ違うバイクや自転車が、必ず手を挙げたり会釈したりして励ましてくれる。どんな苦しいときでも、北海道を走る仲間として挨拶しあうのが、ひとつのルールになっている。数え切れないほどのアオスジアゲハの遺体。かすかに息のある一匹をカメラに収めてやった。撥ねられて路肩で眠っていたムササビ?と戯れてみる。さらには、バイカーが落としたらしいツタヤのメンバーズカードも拾った。発寒4条店とあったが、そんな地名知らんし。

オコタンペ湖着付近から天候不調。1時間待って湖面現る。5枚ほど撮る。

国道から分かれて、オコタンペ湖へ向かう。この道は恵庭岳の背を廻って、湖の西側に出られるはずなのだが、実は工事中で貫通していない。したがって現在は、支笏湖を一周するのは不可能ということである。かなりやりたかったのだがなぁ。さらに登りが続く。しかも、天候は怪しくなり、小雨ぱらつく。霧がかかり、車なら待機を迫られるかもしれないほどに。それでも自転車なら視界はある程度利く。そんな中オコタンペ湖に着いても、湖は望めない。なにせ北海道三大秘湖に数えられるほど、知られざる地なのだ。かなり保護されていて、湖岸を歩くことすらできない。たどり着いたこの場所だけが、唯一湖面を望めるスポットなのだ。それでも湖面から数百mは離れている。しばらく霧に埋もれた真っ白の世界が広がる。少ない食料をかじりながら、待つこと1時間。ようやく現れた湖面に感動した。これを見ずして、何人の観光客が諦め立ち去ったことか。我慢強く待った者とタイミングよく訪れた者だけが湖面を拝むことができた。勿論わしは2時間半かけて登ってきたのだから、見ないで帰るわけには行かない。

オコタンペ川発見できず。

オコタンペ湖から流れる水は、支笏湖へ注ぐ。その川を見つけようと、さらに行き止まりへ向かって進むも、川らしいものは見つからなかった。これは物凄い下りで、引き返す際は嫌になるほどきつい登りを強いられた。普通の観光者はこんな追求はしません。

わずか5分で幌美内。昼飯。

5分かかってない、絶対。車に一度も抜かれた覚えが無いので、相当なスピードで下ってきたようだ。昼は例のドッキン食堂でざるそば。

少し戻って恵庭岳登山口。支笏湖展望台。

なんかあんまり勢いよく下ってしまったので、名残惜しくなってまた少し登る。恵庭岳登山口で記帳を眺めたり、展望台まで登って、YHのある東岸を収めたりした。このときは比較的晴れ間が覗いていた気がする。ただ南岸の風不死には傘雲がかかっており、嫌な予感はした。

支笏湖ビジターセンター

ここは、支笏湖に着いたら一番最初におとづれるべきなんだろうけれども、支笏湖の成り立ちや周囲の自然を紹介した施設だ。支笏湖はカルデラ湖。カルデラ湖というと、洞爺湖の形をイメージしやすいが、支笏も最初はそんな形をしていた。ところが周囲の火山、風不死岳と恵庭岳が噴火形成されたことによって、南北から押しつぶされたひょうたん型の湖になったと解説されている。出発前、母と支笏湖のでき方をいろいろ検討していたので、ここでちゃんと理解できた。風不死の前には紋別岳、恵庭岳の後には樽前山がそれぞれ形成され、湖の周りには死火山を含め火山だらけだ。しかも樽前はまだ活火山。時々噴煙が見える。
自然も豊かで、国立公園に指定され保護されている。もちろん熊も生息し、掲示板には最近の出没情報が張ってあった。そこは俺が苫小牧から走り通過してきた地点も含まれており、結構身近に感じる。夕方と夜明けに出没しやすいそうなので、観光地といえども気をつけねばならん。
同センターのパンフを、日本語と中国語の両方もらってくるところが大分謎。

夜:曇/晴 宿ベランダにて観測。(20:00〜22:30、0個) 蛾の反射に惑わされる。今日の疲れもあって、24時までは無理。

24時まで観測したかったので昨日の観測地まで行かず、YH内で粘ろうと思った。幸いYHの非常経路であるベランダが、開けた空間を提供していたので使わせていただく。ただ階下の旅館の明かりが蛾の飛び回るのに反射して、流星と混同させるのが非常に不快であった。そしてベランダは狭いので寝転ぶことができない。立って見上げていると首が痛くなって長持ちしない。そんなわけで10時半には退散する羽目になった。まったく残念。

つづく