南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

休日の築港線

笑うな、笑うな、そうそう乗る機会なんて無いぞ。何気なく南へ南へ自転車をこいでいたら、東名古屋港駅に行き当たったのでつい乗る気になった。今日は休日ダイヤだったが、それでも16時と17時に1本ずつあった。ホームにある、売切マークのずらっと点いたコカコーラ自販機でコーヒーを買う。ホームに自転車を堂々と置いて一服。
この駅から乗るのはやめて、まず大江駅に行き、大江発の電車時刻を確認。まだ1時間以上間があるので、その辺を走ってくる。大江川河口にある宝生公園で、少年野球の試合が行われていた。ほほえましい風景を45分観戦して、再び東名古屋港駅へ。ここに自転車を置いて、徒歩で大江駅へ向かう。このときホームに一人の外国人が佇んでいた。別の二人はバス停にいた。どういうつもりだろうな?
沿線は東レの工場しかない。多少注目できるのは、一箇所ある貨物線との平面クロスだ。沿線のほとんどの踏切は鉄柵等で封じられており、踏切として稼動する気配は無い。最後、常滑線を渡る橋の歩道階段下で大江駅方面を望むと、間近に2編成のパノラマカーを見ることができる。こう間近で見ると、面白さと不気味さを同時に感じる。人気の無い静態の電車は怖い。そういうものを眺めながら大江駅まで15分強で歩き終える。
160円の初乗り切符を買って跨線橋を渡る。金山方面3,4番線へ降りる階段の先に、築港線出場改札がある。あー電車を降りた人はここで出るのか、と思い、3,4番の階段を降りたが、それではおかしい。築港線は5番線。いったいどうやって行くものか、分からない。発車まで時間が無いので、思い切って出場改札を通してみると、切符が出てこないで「ありがとうございました」とでる。あぁ、東名古屋港駅の改札をここで済ませるわけね。ということで、買ったばかりの切符は2,3分でいとも簡単に回収された。世界で最も寿命の短い切符だったかもしれない。
階段を駆け下りて2両編成の電車に乗る。いったい何人の乗客が眺めるのか、と尋ねたくなるほどしっかりと広告が吊ってある。私ただ一人を乗せて、ツーマン電車は発車。
れいの貨物線平面クロスは、最徐行する。面白い振動がくるかと思ったら、別にポイントのときと変わりなし。あっという間に乗車は終わる。
ホームに臨時の駅員がいて、タブレット交換をする。変なものが見られるもんだ。さっきホームにいた外国人はこの電車に乗っていく。私はもう一度貨物線クロスのところへ行ってその電車を待ち、クロス風景と外での振動を味わって帰路につく。