南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

开封兰考(Lankao)焦裕禄陵园

前述

开封旅游年票消化の一環で、地級市内ながらちょっと郊外にある景点。开封の中心汽车站からバスで東方へ1時間強(10元)、兰考県の人民政府所在地にある。開封市の三大バスターミナルのうち、兰考行きは中心のみ正式に発着。距離は50km程度だが、10分間隔で運行されるので割りと運賃は安い。さすがに郑开(4ターミナルから20分毎で運行)とは比べ物にならないが。さらに兰考線は、开封県を除く4つの地級市内県城路線の中で唯一、高級車オンリーで運行されておる。運賃はどの路線も10元*1だから、この優先度は不思議な感じではある。
近場なので、12時前に昼を済ませて、早めの午後出発とする。13:10の切符ゲット。本数が多いので、時刻表どおりというよりは、満員になったら発車する流水方式。車窓は商丘のときと平行なので特記なし。日本軍を超滑稽にしたバカ映画を見ながら昼寝。高級車だけど空調効かないから暑い。

兰考

さすが県および県級市クラスのターミナル、ただの駐車場。禹州や梁山と同じクラスだが、見た目はさらに下層。やはり开封の地級市界だと納得した。禹州のように、帰路苦しむかもという不安が多少沸く。兰考汽车站は鉄道駅に隣接する。开封まで普通列車で4.5元だから、列車で帰ってもいいなと冗談に思う。新型空調列車でやっと10元。長距離バスは便利だが高いことがわかる。前からわかっちゃいる。
兰考には市内バスはない。梁山でも5路線はあったからやっぱり兰考は金回りが悪い。帰りに気づいたが、10路線くらい県内の郷鎮へ向かうバスがある。まぁそれくらいでいいかも。
もちろん地図も売ってない。大きくはない町だから適当に目星をつけて北へテクテク。暑い。道路舗装は決していいとはいえないが、国道の交点なだけに寂れた町ではないことが感じ取れる。物的には开封市より乏しいが、賑やか度は大して差はない。

陵园

革命烈士陵园と称するからつまらない所だと思ったら、意外と知的収穫になった。まず紀念公園は入場無料。ここで年票を使うのかと思ったから拍子抜けなのと、公園自体は市民の憩いの場だから当然無料化していくべきだよねぇと兰考県人民政府を賞賛するのと。町の規模に合った広さと整備度の、いい公園だわ。3時間くらい昼寝をしていきたかったくらい。そして年票を使用するはずの記念館も、既に免費化されていた。参観者記帳コーナーが設けられているが、スルーできる。記念館であり、墓でもあるからね。
ここで功労を称えられている焦裕禄は本来山東の出身で、1950〜60年代、兰考の農業改革に献身した党役人なようである。農民の立場を積極的に考慮し、生活の改善に努めた姿が想像絵画や写真*2によって展示されている。大躍進や文化大革命など、党内が各派に分かれて個々の利権のために闘争し産業が無計画で混乱しているなかで、真剣に人民と向き合いその改革に努めた人物を今日評価することによって、1979年以前を否定しつつ共産党あっての中国を強調する。焦裕禄はここでかなり神格化されている。思想は大事だけれども、思想を持った人(毛沢東)だけが神なのじゃなくて、本当に行動を起こした人が評価されるのだよ、と。ここは国家AAAA級景点であると同時に、教育基地にも指定されている。ぜひぜひ見学して理念を理解するべきだと思った。

(map:兰考焦裕禄陵园)

*1:運賃原価9.5元、保険0.5元

*2:焦裕禄って当時のイケメンだな