南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

救急車と入院

どうも海外に出て初めてすることが多いよなぁ。それだけ日本にいる、自分の国にいるということは安全で落ち着いているのだろうなと改めて思う。
木曜日の朝、朝飯を買って食いながら歩いている途中、突然腹と胸が強烈に痛くてたまらなくなった。眩暈がしたわけじゃなくて、ただただ痛みに耐えられずに座り込んだり横になろうとしたのだが、この辺は人によって解釈が異なる。通行人7,8人あまりに抱えられて、ちょうど病院*1のまん前だったもんで運び込まれて緊急診察。当初は食物のせいだとも言われたが、持病?の心臓のことを訴えたがために、こっちに視点が移った。それでこの病院では精密な検査と治療ができないため、市中心部の開封でもっとも設備のよい医院に運ばれることになった。点滴を打たれたまま救急車。このころまでに一応痛みはなくなって、思考も正常になりつつあった。
中国の医療はまず金が先行する。緊急な治療以外、入院など真っ先にある程度金を納めないといけない。「ある程度」というのは、中国では医療までプリペイド式で、数百元預けておいて検査費とか治療費を使うだけ差っ引いて、残ったら退院時に返し、足りなきゃベッドまで請求しに来るというシステム。なんかまだ救命サービスというところまで行ってない感じがする病院。今回は全部先生方に立て替えてもらって現在清算中。けど入院そのものは安いのな、4人部屋で1日10元。わしは大部分検査費で。
ともかく話が前後したけども、17日の昼までには院のベッドに収まって、夕方からできる検査を3,4受けて休む。翌18日朝は飯抜きで心エコーをとって動体心電図(運動心電図かと思ったが移動式軽量心電図のことだった)をつけたまま、横たわっている。19日午前、問診と検査結果が総合的に発表されて問題なし、退院許可。午後3時退院。ま、ざっと概略。
前述のように4人部屋で、同じ心臓の病をもったほとんど高齢の方が寝てらっしゃった。中国の入院は付き添い時間自由で、ずっと付いている方もある。私も今回たくさんの方に見舞いに来てもらったが、18日午後以降はゼロ。したがって点滴打ったままトイレに行く不便や、食事のことなど随分と周りの方々にお世話になった。食事?と思うかもしれないが、中国では食事は病院から提供されない。付添い人や自分で、周辺の食堂などで買ってこないといけない。だから一人っきりで入院している場合、何にも食えない。当然栄養バランスのなんのではない。食事療法はない。便所も奇麗とはいえない。これでも割と質のいい病院であると感じた。入院棟以外はすべて新築されていて、特に検査棟は日本の病院並みに高設備で清潔。

*1:大学内医院