南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

信阳(Xinyang)編1:信阳へ

中原河南でも史跡文物の乏しい信阳には、留学生が足を運ぶことは少ないだろう。皆無に等しいかもしれない。私はもともと史的観光資源に限らず、些細なものにも魅力を求める旅が好きなので、今回のような有山有水を訪ねる旅も大歓迎である。歴史とか伝統風俗とか固いこと言わずに、大自然をそのまま満喫すればよい。日本と同様だからこそもたらされる癒しである。
体力のない私でも登れそうな標高744mの鸡公山は格好の目標で、信阳はこのために是が非でも外されない地級市になった。インターネットでは今ひとつ明瞭な情報が得られないので、老师の話を参考にともかく行ってみることにする。
开封から信阳へ直達する交通手段も乏しい。長途バスはなく、当初から鉄路デビューの候補であった。その列車も2本しかない。計画に苦労したが、往路に直達列車を、帰路は郑州乗り継ぎを採用した。行きの切符は24日に購入。天候不順に悩まされ、日取りを定めづらかったが、学生の帰省ラッシュを考慮し土日を選ぶ。それでも席はない。商丘始発なので、多少の空席を期待していたのは甘かった。ていうか、售票员、私が投金する前に席の有無言おうよ。今までで一番事前に買って、無座。(列車情報:K631次 开封17:43発、信阳22:43着)
さて、お待たせの当日。列車は5時間席がないので、半日ゆったり休息しておく。向こうに着いてからも帰りの切符を買い、宿をとる任務が待っている。雨が降ったり止んだりの天気を気にしながら、ぽつりぽつりと支度をして、16時過ぎ宿舎を出発。卵チャーハン(車内での晩飯用)を帯走にしてもらって駅へ。
待合室のK631の列は破格である。先述のように、陇海线(商丘方面)から京广线(武汉方面)へ入る列車は一日2本しかないから、客が集中せざるをえん。この人数がよく乗り切れるものだと感心させられる。が、実際乗ってみると、デビュー時よりは楽に感じられるので、郑州に着くまでに食事を済ませる。郑州から学生が増し、许昌、临颍、漯河、驻马店と徐々に消化された。因みに许昌より南は新天地だが、生憎真っ暗で見えない。この车次は快速列車には珍しく、空調が装備されていない旧車である。飾り気のちっともない重厚な客車で、外観も長距離列車の感をそそる。明港から終点信阳までの40分ほど、ガラガラになった座席に座ってみる。小洒落たシーツがかかっている新型空調車両と違い、こいつは深緑のまさに硬座であった。やっぱ私のイメージとして硬座はこうでなくっちゃあ。ついでに一眠り。
ホームに「我回来了!」とでかい声が響き渡る。故郷に帰りついた人々の歓喜である。その流れに混じって地下道を通り、外に出る。今回はウッカリ切符を取られた。NO空調の記念がぁー。真っ直ぐ售票処に行くと、幸運にも29日T206の准乘(無座)に「有」が点灯している。ホッとして参列。たかが2時間40分の特快に席まで求めてはいけない。ところで、主要駅の售票処には必ず電光掲示板があって、発売状況を公開していてほしい。特に开封。
外は、雨こそ降っていないが、冷えている。列車内で少し寝たせいもあって余計寒い。信阳の安宿街は駅前東方にある。やはりこの時間帯だけに客引き(親切さを感じる?)が多い。迷っている場合ではない。裏路地についていくと、鉄路招待所。こんな正式なところに泊まっていいの?でも、パスポート見て嫌な顔もせず、回りくどいこともなく、30元と押金で入れてくれた。好感度UP。招待所でこんなスムーズなのは初めて。気分よく就寝。
つづく

(map:信阳市(火车站))