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南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

中国人の対外流出と国家の崩壊

あの大東亜戦争で、我々が中国大陸を完全に併合しなくて、逆に良かったと思う。昨年向こうで観たあるテレビドラマで、悪役として描かれた日本軍の女将校がつぶやく、思想的に中国を併呑するのは難しい、という言葉が象徴している。我々の島国根性的な愛国心を彼らに普及させるには相当な時間と労力を要しただろう。
最近、中国の若年層で政治離れが進んでいるときく。相変わらず必須課程である政治を真面目に勉強しない学生が増えてきているそうだ。党の政策方針を長々と中高生から学び続けるのは、確かに根気の要ることかもしれない。しかも暗記で、実用性に乏しい。またインターネットが普及して、情報が国家の制御を振り切って流布するようになった今、そんな無味乾燥なモノを無視してでも生きられる、否、市場経済の導入とともに民主的な自由を手にしたいと無闇に活動する人間が増殖してきた。こういう言い方をすると、中共側なのか民主大国側なのか分かりにくいが、まずポイントだけを言ってしまうと、この僅かでも対外に流出していこうとする、現国家政府に不満を持った若年勢力の多くは、自己の短絡的な利益追求に基づくもので、自国の改革に一寸の意欲ももたない連中であり、あんまり期待しないほうがいいということ。
家族愛、民族愛を胸に、日本などの先進諸国へ留学し、そのまま就職して稼いだ金を本国の家族へ送る。これは自身が豊かになる手段ではあるが、自国を根本的に良くする手段ではない。だから日本国内で、我々の仕事を奪う流入する外国人の筆頭として中国人が挙げられ、中国嫌いが蔓延しても、これは無理のないことである。目的が将来の回帰にないのだから、就労も犯罪も全てわが国で行われる。自国で人間が良かろうとも、日本でそれが維持されるとは限らない。ここで人間性が変わるということもありうる。だからこそ、順応する覚悟のない者は来る資格がない。私は自らを生んだ国家へ回帰しない、するつもりのない、当国に大きな改善の必要性がある場合など特にそういう意思のない外国人を留学の目的で入国させるべきではないと思う。留学は人材育成に意味があるのだから、帰国してその知識経験を活かしてもらわねばならない。ぶっちゃけ、自分自身今回の留学を日中友好の何たらに使うつもりはないし、寧ろ喧嘩腰にあの国に発破を掛けていかないと、わが国の国益にも災いをもたらす。「にも」と書いたのは、政治に関心を失い、愛国心が欠如しつつあるあの国では、誰もが国益を無視し、自由奔放に資本主義社会を謳歌するようになる恐れがある。国家というものの重さ、強大さ、そして国民を抱擁しまた公僕として尽くす存在を、両国とも再考・堅持していかねばならない。
何故このような愛国心の欠落と短絡的対外流出が進んでいるのかというと、やはり教育に問題がある。暗記式学習では、改良改善の思考回路がまったく発達しない。パターンを覚えれば上達は速いが、応用力さらにはオリジナルな新思考が生まれない。日本でもまだそんな教育が見られるけれども、もう一つ理由がある。ちょうど先々回やった「とーく」のような、人間を素材とした娯楽が少ない。すなわち個性というものがまだまだ重視されない傾向にある。暗記勉強で要領の良い学生だけが上へ上へ進学し、そうでない者は頭打ち。それ以外の生き方をほとんど保障されない世の中に不満は大きいが、かといって自力で転換させる思考習慣がない。
少しでも頭と感受性を働かせれば、間違いなく中国国内に新たな資本が溢れている。が、それを有効に活用し、自己利益と国益につなげる能力、否、つなげようとする意思を持った人間がいない。そのために人材が海外流出し、逆に資本が諸外国から流入し、国家政府の力を弱化させ、国民は一層国へ帰順しなくなる。何度も言うように、敢えて民主国家を目指す必要はないし、国の力は民を包むように強大であって構わないのだが、そこに属する者が所属意識を欠如させ、縦横無尽に生き始めたら、民主主義どころではないと思われ。現在噴出している国内外の問題について、公僕としての政府の責任も大きいが、属する国民の責務もまた非常に大きい。そのところを意外と民のほうは気づいていないのだろう。
無秩序に外資を取り入れつづける資本主義社会の拡大から、自国で生み出した製品および思考に基づく国際社会での新たな地位確立へ。近隣諸国を武力や外交威圧、民衆の感情暴発でけん制する中華民族主義から、近隣諸国よりも優れた技術・発想に基づき飛躍することで互いに比較しあい高めあう中華民族主義へ。流れ出ていくしか人生の転換方法がないと決めつけるより、国内で資本を見つけて発展させ、そのサポートを政府に求めていく。そうすりゃ政府も黙っちゃいられないだろうし、国民の主体的愛国行動(略して「民主」とか)として国際的にも評価されるのじゃないか。私は評価したい。日本を乗り越えたと思わせるから。