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南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

开封金明池公园

河南旅游集

今回の开封滞在最終日。入場無料で甲羅干しのできるところといったら、ここしかないだろう。龙亭などに置かれた再現模型によると、宋都の時代、ここは大きな湖だった。現在残っている明清代の城郭よりずっとずっと広大な都の、ちょうど西門を出たところ*1。ここに、08年ごろから、テーマパーク状の公園ができた。清明上河園のように、有料の観光目玉となってしまうと思っていた。ところが、今回入口を探してみると、駐車場こそあれ、入場を制約するような箇所はどこにもなかった。市内の遊園地、汴京公园ですら10元くらい取るそうであるから、無料とは珍しい。
場所は、金明广场より南西方向、郑开城际公交を同広場で下車すると、ちょうど正面に巨大な門のような建造物が見える。が、残念ながら、入口ではない。しかも門の向こう側は水面であるから、安易に乗り越えてもいけない。これを左方向へ伝って晋安路を右折し回り込むと出入口に行き着けるけれど、少々長い。金明大道より西側は新興住宅地で、开封公交“通”の私でもまだまだ把握しきれない部分が多いので恐縮だが、鼓楼から13,28路、火车站から31路辺りが金明池へ接近してくれるだろう(13路が最有力v!!)。
ふたたび郑开城际公交下車地点に戻って、お伝えしよう。頑強な門の前では、普段は市民の溜まり場で、今日は何やら物産展みたいなのがあったらしい。何となく散らかっている。そして、自転車通行帯(公交停車場を兼ねる)と跨って輪タクが群れている。広場の一部は、タクシーの転回コーナーも設けられている。もっと停車場らしく造ったらどうかと思うが、それをマジにやらないのが良いところでもある。北へ回り込んでも、洗顔や立ちションをしている人民がいるほかは、入口は見当たらず。こちらの外壁はヤグい。
こうした回り道を経て南側へ向かった。今後の計画では、南東角にも何やら建造物を設けて、入口となりそうである。ゲートまで行くのが煩わしくて、植込みから侵入。公園の中心には、金明池が古代と変わらぬ姿で満々と水を湛えていた。といいたいところだが、池の向こう岸は高級住宅かホテルで、一部はプールサイドのように造られている園外であり、真ん中とは言えない。むしろ、対岸の優雅な生活を見せつけられているようであり、無料で休息の場を求めに来た我々との雲泥ほどの格差を映し出すかのような寂しさすら感ずる。まぁそういうことは考えるな、と片付かない。何しろここは唯の公園ではない。此岸のど真ん中にある、龙亭や天波杨府なぞ比でもないような巨大古風建築の中は、実はモデルルーム(售楼厅だっけな?)なのだ。展示場やホテルというなら、まだ分かる。こんな人目を引くようなものをぶっ建てて、マンションのモデルルームとは恐れ入った。裏からコッソリ覗いたが、小窓からトイレとバスルームが垣間見えただけ。知らないふりして、表から入ってみても良かったかな(ぉぃ。勿論そんな敷居の高いところへ進入していく人民は滅多にいない。この目的のために、駐車場や駐輪場を利用したり、警備員や案内員を活用する人が一日に何人居るのかな。入場に金銭を徴収し人民を所得で選別しない点では公共の公園だけれども、造られた風景や建物はとても限られた人々が共有するためにあるようだ。気づかないほうが、それだけ気が楽なのであるが。
これからは、そんな構図を忘れて、単なる公園として眺めることにしよう。有料の観光公園でなく、市民が自由に過ごせる“普通の”公園としては、市内で最も広さがあって最もきれいな公園である*2。トイレも設置されたばかりで、無人で清潔そう。芝生の上で年配者が楽器を奏でていたり、池を跨ぐアーチの橋上で学生がショートドラマを撮っていたり、思い思いに過ごしている。趣のある建造物や風景を、自分達の時間と空間へ自由に取り込める公園として、河南大学老校区と並んで最適なところだ。キャンパスよりももっと自由な空間と言えるかもしれない。先のモデルルームなる建物は非常に高層で、北側につくる影も大きい。日中は池まで隠してしまうかもしれない*3。外部に階段があるが封鎖されている。道理で登っている人が少ないと思った(おるにはおる。笑)。池の水深は忘れたが、泳ぐなと注意あるぐらいだ。また、金明广场側の大門が、実は堰のような役目を果たしているとは。やはり安易に乗り越えてはならない(笑。そして、船もくぐれそうな大きな孤を描く白い橋。当然、両端は階段がきつく、足に響く。これが、カメラの向け方によっては登ってくる人が徐々に頭から姿を現すように撮れるのだ。何度もNGが出て、彼らの足も痛ましい。観光用のCMかもしれない。どこの学生か知らないが、何千人もひしめく校内より、閑静な空間を求めるのだろう。結構いる。対岸側は、橋詰のところでベニヤ板で封鎖されており、着地できない。板の先には劇場のような円形の古風建造物がある。いつか見せてもらえるのだろうか。最後に、園内西の外れには、廟らしきものがある。
晋安路の公園と対面するストリートに、“寿司”を表出した日本料理店がある。店の名を忘れてしまったが、ここを訪れて味を試された方あればご報告いただけると有難い*4。むしろ是非試していただきたい、とも思う。ネットで日中ともに検索をかけたものの、まだ該当する情報がないところを見ると、開店間もないらしい。开元大酒店内の日本料理店を除くと、本市内ではこれが唯一となる。近くに日系企業の工場があるので、もしかすると関連かもしれない。

(map:开封金明池公园)

日程上、最後の夜ということで、东京大市场の夜市で、炒面と调黄瓜と汴京啤酒を食す。この3点のうち、キュウリが主食で炒面がつまみであるところがポイント。3,4人前のキュウリ一皿を平らげる人民もそう居ないと思う(誇。突風が吹き、やや冷える夜で、これは早く上海に移動せねばと思った。

*1:現在の外環路を、都城の輪郭と考えると分かりやすい。

*2:ほかに、城壁西南辺に延びる公園、金明广场北東側、大梁门の周り、开封星記念碑付近で南北に延びる公園などがある。10元くらい目をつぶれば、禹王台公园や汴京公园でも質は悪くない。

*3:今回訪れたのは15時以降のため、橋上の撮影も採光に困らない。

*4:たしか「黒」または「潮」を含むかイメージかした平仮名の店名だったと思う。現地人が始めたとしたら、よく考えついたなと思うほど、日本らしい名だった印象が強く残っている。帰国直後まで覚えていたんだが迂闊。