南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

天亮之前

天亮之前*1

留学中に抗日テレビドラマ「五号特工组」のエンディング曲として知った。当時から曲調を非常に気に入っていて、映像そのままにYoutubeで検出されたときは感激した。現在は、別のドラマにも使われたらしいロングバージョンをオンラインのたびに聴いて、歌詞がほとんど頭に染み付いてしまった。さすがにこんな曲が日本のカラオケにあったらやばいと思うが、もしもの場合は熱唱してみたい。
先述のドラマはDVDを買って帰国した。傍目には日本人がそんなものと思うかも知れんけど、大学在学中に小林よしのりの『戦争論』を研究した者として、日中両国が嘗て敵味方としてお互い生死を懸けて火花を散らした姿を真剣に表現したものには美しさや芸術性を感ずる。だから下手くそな日本語を乱用してパロディ風に作ったような安っぽいヤツは要らない。シナリオに背筋の通った作品を買う。これでも厳選してるつもりだ。この作品は、日本軍と中共地下組織の諜報合戦、という趣旨が面白くて買った。ほかに2作ほど買ったが何れも鑑賞を終えていない。「大刀」を買いそびれたのが未だに悔やまれる。
このドラマにも南京事件をテーマとした節がある。虐殺現場を撮影し世界に伝えることを使命とする欧米人記者(動画の01:48-49に一瞬映る)を助け、また遺志を果たすために地下組織メンバーが帆走する。日本軍諜報機関との絶妙な駆け引きがたまらない。やはり全てを負の遺産とするのではなくて、微細でも評価できるものがあると歴史の共有や継承の円滑性が良くなるのではないかと思う。

*1:簡潔に訳すと「夜明け前」だが、ここでの夜明けとは抗日戦争の終結・勝利のこと。朝鮮や台湾で光復(節)というのと似ている。