南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

白い恋人

社長を通じて、白酒(baijiu)をもらった。2014年の开封帰郷旅行以来3年ぶりとなる再会である。もらった経緯やラッピングの「孔府」からもわかるように、山东曲阜のものと思われる。留学先で地元の河南省や梁山などを歩く者としては、とても身近な土地の産品に感激。ワクワクして仕事が手につかない。この酒の価値と恐ろしさが分かる者は、職場には俺しかいない。直感として、たぶんそれほど高価な品ではない。

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フタを取る前から、あの独特の異臭が微かに感じられ、思わず身震い。キャップにも細やかな意匠あり。残念ながら五角玉は入ってなかった。

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友人宅で開封。果たして凄まじい異臭が鼻を突く。いつものようにストレートで口に含むと、激震が身体を襲う。懐かしさと手強さが一度に来た。異臭を敬遠して、誰も付き合って飲んでくれない。仕方なく独りボチボチと喉に通す。この酒は独りで飲むものではない。独りで飲んだこともない。こんな危険物、家に持ち帰ることもできない。結局、今日の疲労度と気力では4分の1も賞味できない。やはり中国の白酒は宴席や仲間と楽しく飲むものだ。また、先にビールなどで下地を作っておき、ノリで飲むものだ。環境と準備に嗜み具合を左右される酒である。そんな苦い再会のなか、唯一の救いというか発見があった。ateが食事中に出してくれたレモン水。試しにこれで割ってみたところ、異臭は依然苦になるものの、のど越しは俄然よくなった。そもそも白酒を何かで割るという発想も挑戦も未だ嘗てなかった。以前テキーラにレモンを搾るととても飲みやすかったのを経験しており、それと似ている。日本で培った交友関係ならでは白酒攻略法が生まれた瞬間だった。まぁ別に割らなくても、数杯飲むと喉が焼けるような刺激への抵抗感は次第に薄れてくる。順応性というか、白酒特有の酔い方は変わらない。飲んでる感覚を失うというその症状が一番恐ろしいのだけど。

そのまま友人宅に酒瓶を安置して帰宅。新しい飲み方を発明しても尚、消化するのは俺一人だと思う。ヒマを見つけて攻略する。

いっそのこと、職場の休憩室やセンター場内で開封して激臭を嗅がせてやりたい、とイタズラ心に思う。テーブル上でお猪口にフタしといて、うっかり開けたらドカン爆弾とか、メチャやってみたい。とりあえず今は、明日出勤したときの体臭が心配。留学中は飲んだ翌朝登校するとすぐバレたもんな。半日は臭いがとれなくて苦労したもんよ。

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