南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

郑机城际铁路

本旅(开封帰郷旅行2019シリーズ)の冒頭でも予定として言及した、州市と新郑国际场を結ぶ都市間高速鉄道。現状は名称どおり新郑机场までだが、将来的には许昌まで延伸される見込み。予定とはいいながら、日本出国前に切符を予約しているので(乗り遅れさえしなければ)ほぼ確定ではある。郑机城铁自体は郑州东~新郑机场の区間を指すのだが、一部の列車は焦作や开封への城铁と直通運転している。そこに目をつけ郑州东での乗継時間を消してしまえば、开封での午前中の滞在時間を少しでも増やせるというもの。当日現地で失敗し往路と同じ地下鉄移動などに甘んずる不安を考慮すれば、今回の火车票オンライン予約で一番確保したかった便といっても過言ではない。決して多くはない直通列車の中から、空港での搭乗手続きに余裕をもって間に合う時間の列車を選択。〔列車情報:C2805次、宋城路11:30発-新郑机场12:27着、无座(二等座)30.00元(予約手数料31.00元)〕 冒頭でも述べたとおり、拠点空港から地铁で市中に入り城铁で戻ってくるパターンは前回2017年の武汉天河机场と同じ。

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旅行社より送付された発券スクリーンショット

帰国にむけて

本旅の計画上、帰国はとてもスムーズなトリップになると確信されていた。上述の空港直行城铁の確保、新郑机场から名古屋までは往路の逆を辿るだけで何一つ不安はない、はずだった。しかし日本出国ごろから薄々気づいていたことだが、帰国日周辺には台風10号の接近が懸念されていた。そして开封を満喫しながら逐一情報収集してきた結果、昨夜になって台風10号が今日の午後ごろ大阪に上陸するとの進路が固まり、その時間帯に発着する春秋航空帰国便は欠航の可能性がほぼ濃厚となったのだ。昨夜最後の伟伟酒食を終えてホテルに帰り、汴京啤酒を飲んで就寝する際には既に「欠航確定」の情報を得ていたものの、土曜便に託すなり他の航空会社を探すなり方法はあるだろうと鷹揚に考えて眠る。
朝起きて春秋航空のログイン画面で改めて欠航を確認。慌てても仕方ない、とまず河大南门の鸡蛋灌饼を食べに行き(今日帰れるか分からないが)帰国のあいさつをしてくる。ホテルに帰って春秋航空の問い合わせ窓口に欠航の確認とその場合の補償について電話する。はじめ日本の窓口は繋がらず、やむなく上海窓口をコールし日本語オペレーターに切り替えさせる。初めてだしこういう緊急事態のときは可能な限り日本語対処のほうがいい。郑州という出発地がなかなか理解してもらえないで、天津とか勘違いされ終いには便名で確認していただいた。そこは中国語で発音してあげたほうがよかったか。また、「・・・でございますか?」という語尾がヤケに耳につくオペレーターだったけど、思いのほか丁寧に対応してくれて不安が幾分軽減された。そのアナウンスによれば、定刻通りの発着としては欠航だが、時間を遅らせて飛ぶ可能性もあるので今しばらく追加情報を待ってほしいとの旨だった。空港に着いてから改めて再確認の電話をほしいということで、ともかく当初のスケジュールどおり新郑机场へ移動することに。

さらば、开封

二日間の超快適な休息を保証してくれた锦江之星鼓楼店をチェックアウトし、宋城路站へ。北向き(大梁路経由)よりは西向き(西司桥経由)のほうが通る路線数も多いと直感で判断して省府西街でバスを待つも、目当てのがなかなか来ない。片側一車線で交通量も多く公交も滞りやすい。失敗だったと焦りながらギリギリ待ってやっと28路に乗れた。よく言えば目いっぱい开封に居られたとなるが、時間に迫られるのは気分良いものではない。フライトの心配も抱え、車窓を名残惜しむ余裕はなかったな。

郑机城铁トリップ

城铁の改札締切は発車5分前だ。10分前くらいだが息せき切って駆け込み自動改札機前でもたつく利用客に苛立っていると、「そのパスポート、こっちでしょ」と係員に見咎められて人工通道を抜ける。テンパっていて自身の身分を失念していたw そのままホームへの階段を駆け上がると、まだ記憶の鮮やかな列車が停まっていた。初日の郑焦城铁と同じ車両である。郑焦と異なるのは、ガラ空きでなくほぼ席が埋まっていることだ。自由席だけに早い者勝ちで、発車前滑り込みみたいな私は空席探しに一苦労*1。ちなみに途中停車駅の郑州东でも混雑度はさほど変化なし。
本旅2度目の郑州东を通過すると、いよいよ郑机城铁区間へ。といっても、通路側で一席越しの車窓だし高速ということで全然記憶にない。むしろ心地よく転寝してたんじゃないかと。それにしても12年前、河南大学が手配したミニバンに揺られて开封へ向かった高速道路とほぼ並行する郑机城铁。当時は新郑机场といえば、郑州市内の某ホテルとを往復するエアポートバスしか公共手段はなかったはず。初日に乗った地铁といい、この城铁といい、ホント新郑机场を取り巻く公共交通の発達は目覚ましいものがある。そして今回は郑州市内をパスして开封と直接結んでしまうのだから、凄まじい飛躍というべきである。直通運転は今後、城铁だけでなく高铁にも乗り入れて河南省の主要都市とをどんどん繋いでいくかもしれない。そうすれば新郑机场へのアクセスもより一層便利になっていくよね。期待。でも先ず直近計画として、郑开城铁の开封站乗り入れ(宋城路~开封間延伸)を完工してほしいな。
終点は地下駅。これも武孝城铁の天河机场站*2と同じ。駅名標と定刻到着の電光表示を撮ってみたけど、写りが納得できずに破棄。したがって当記事に画像はない。地铁站に近接する出站口は見覚えあり、あぁ戻ってきたなと。
台風10号のおかげで帰国ストーリーが長くなってしまったので、城铁トリップのみでちょっと分割させていただきました。

郑州新郑国际机场(帰国とエピローグ)へつづく)

*1:5号車指定はたぶん無視

*2:武孝城铁は天河机场を経由して武汉と孝感(Xiaogan)を結ぶので、郑机城铁の将来像である郑州~新郑机场~许昌のモデルといえる