南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

イラク自衛隊派遣なら東京攻撃

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 少し懐かしいテーマですが、今回のイラクへの自衛隊派遣に非常に関係のある記事なので、改めて扱いたい。ティクリット近郊でサダム・フセイン元大統領が拘束される以前の話だが、この条件は今も変わらない、と考えられるためだ。まず、当時(11月17日)の記事を簡単に紹介する。〜AFP通信によると、ロンドン発行の週刊誌アルマジャラに、アルカイダの指導者でアブムハンマド・アルアブラジと名乗る人物が電子メールで送ってきた。その一部には「(日本人が)経済力を破壊し、アラー(神)の軍隊に踏みつぶされたいのであれば、イラクに(自衛隊を)送ればよい。我々の攻撃は東京の中心部に達しよう」との文面があるという〜。この情報機関においては、本当にアルカイダの声明であるか真偽は不明だ、としているが、アルカイダでなくとも、この感情を実際にもっている人々がいることは定かである。さて、この情報をどう解釈するかが問題だ。筆者は、こうである。漸く日本も世界の一国として認められたか、と。こんな言葉は、サンフランシスコ講和条約の調印時にでも発するのが、妥当なはずである。しかし、あの時実際に独立したかに見えた日本国も、いつのまにか某国に追随し一定の主張を持たない国になってきた。特に冷戦も明けると、一国としての存在位置を見失ってしまった。今回の声明で、日本がアメリカ合衆国の同盟国であり、同国と協力して「イラクに自由と平穏をもたらす」活動を行う国、世界の正義となる国の立場にある、ということが明言されたのだ。以前はアメリカの同盟国でありながら、取材陣がバグダッドベオグラードに入り安全な限り取材ができた。今思えば、立場が不透明で存在感の薄い日本国だからできたことだ。日本人がテロの攻撃に遭わないで悠々と世界各国で生きられるのは、米国の同盟国としてありえないことだ。この声明は、当たり前のことを当然のように口にしただけに過ぎず、なんら驚くことではない。勿論、東京は政治・経済・文化の中心にとどまらず、日本の象徴たる皇居も存在する。これを守ることは日本人の使命に他ならないが、全世界において考えれば、不変のモノは存在しない。日本国のみが不動不可侵であるのは、異常なのだ。 結:イラク自衛隊派遣は脅しにひるむものではない。同盟下での日本の行動をはっきりと示していくものだ。【2003/12/23/PM】