南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

石原都知事、ババア発言

f:id:Nanjai:20131215204320g:plain
 先日(元旦)の小泉総理の靖国参拝とかねて話したいことです。でも、靖国問題は、国際問題と関わり ますから、2,3日置いておきましょう。さて表題の事件は、もう昨年のことになりますか。≪石原知事は「週刊女性」の01年11月6日号で、学者の言葉を 引用しながら「『文明がもたらした最もあしき有害なものはババア』なんだそうだ。『女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です』って」など と述べた。(朝日新聞)≫問題になったのは、師走の25日頃です。無論、当然ながら女性陣から劇的な批判を浴びるわけですが、私はそういう批判者じゃない ので、問題自体にはとやかくは言いません。彼は文学者ですから、この発言、この表現がどのくらいの批判を浴び、どれだけ自分の支持を落とすか、ということ は計算できるはずです。というより、これはゲームなのです。どこまで国民の皆さんが寛容で、この程度ならお許しくださるかということを測っているのです。 その中で彼は自分の政権、即ち都政を操る戦術を構築しているのです。文学者は芸術家ですから、その筆力が評価の値となります。たとい理性を失ったもので も、その表現力は一定の評者には理解されます。しかし、今の彼は芸術家気取りのまま抜け出せないで、それを個性の衣で隠蔽しようとする政治家です。政治家 は、多少鋭いものの言い方をしても、それを聴衆に分かりやすく説明できなければ、単なるパフォーマンスです。政治家の作るオブジェは、芸術鑑賞者のように は受け取りません。彼は、そこを理解すべきなのです。したがって、発言の中身に対しては非難しません。が、彼の行動は全く見落とすところなく、追求していかなければなりません。結:表現の自由とは、明言の義務を伴うものだ。【2004/01/02/PM】