どうも良識をわきまえない者が特に自衛官に多いらしい。先稿でも書いたが、自衛隊は少々高慢になってきた。電車を止めるくらいなら、高慢さもまだ可愛いものだが、三重のヘリ衝突はまず日本人としての資質に欠ける。三重県の明野駐屯地から飛び立った2機の訓練機は、伊勢市上空で衝突し、隣接する鳥羽市の山中に墜落した。余談だが、自衛隊は随分実戦的な訓練をしていたらしい。まず対戦車ヘリという名称からして凄い。日本では周りがすべて海だから、戦車に対する攻撃というのは敵に本土上陸された時しかない。他の陸地で攻撃すれば、それこそ武力行使だからだ。本土での国防を担うことが前提の訓練と思われるから、それは入念にして頂きたいのだけれども、二度も同類の事故を起こされては信頼度も薄れる。以前も確か三重県北部で墜落事故を起こしてくれたはずだ。小泉総理じゃないが「国民にも痛みを感じて」などと言って、多少の事故は勘弁してくれというつもりか。それじゃさぞ実力のある防衛戦線を張ってくれることを地域住民共々期待してもいいが、今回はただの衝突・墜落とは違う。一歩誤れば、伊勢神宮の御神体の上に落ちていたのだ。日本人が古くから信仰し、大切にしてきた神の上空を不用意に飛ぶ奴があるか。これは国防以前に日本人として誤った行為である。自衛官が神の上に立てると思うなよ。いま、「日本は天皇を中心とする神の国」などという言葉はタブー視されているが、日本精神を再構築する上で重要な役割を持っている。日本人が今、本当に守らなければならないもの、それは文化だ。自衛隊が今、本当に守らなければならないもの、それは国だ。国は、国土、政府、国民、そしてその土地に根付いた文化である。そのことをわきまえずして、訓練も何もあったものではない。結:今すぐ謝意を以て参拝して来い!!【2004/02/26/AM】