南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

台湾総統選に対する日本人の心理

Nanjai2004-05-01
 ☆あかおにプロジェクト(ココログへの凶刃的コメント攻撃)総括特集☆
3月21日に実施した、ココログへのあかおにネームでの持論コメントをここにまとめて、特集としました。
 台湾の総統選挙および住民投票が行われ、総統選では僅差で民進党の陳水扁氏が野党国民党の連戦氏を破って再選された。台湾の独立をめぐっては中国の圧力と牽制の嵐の中、陳氏の台湾化論が実行されようとしている。日本としては、台湾を国とは認めず、中国の意向どおり大陸に収めることを主張し、そのための外交活動を行っている。ところが日本人一般を見てみると、陳氏の台湾化論に賛同し、盛んに中国の政策を非難している。これはどういうことか。いくつか理由を考えてみた。この総統選を通じて多くの日本人が中国を危険視するのは、
日本がアメリカの同盟国だからなのか(反共に加担したがる傾向は、日本人の特徴。資本主義を基調とする台湾を支持し、共産主義をいまだに手放さない中国を嫌悪感で攻める形)。
日本が外交的に独立した態度を示さないことに対する怒りが、「独立=何かある特定の仮想敵に対抗すること」ととらえるのか(北京大使館での事件なども影響して、独立外交と他民族になめられたくないという意識とが混同して乱暴な見解にいたる)。
過去の日本の台湾統治を肯定したいのか(日本が太平洋戦争時代に台湾を統治し、国としての秩序を与えたが、日本の敗戦とともに入り込んできた大陸人に荒らされてしまった。台湾が国となることで、日本の功績が生かされる)。
台湾化論を唱える陳氏が、ネルソン・マンデラのように数々の苦難を乗り越えて総統になったことへの同情なのか。
日本国内での外国人犯罪で中国人が圧倒的に多いことへの怒りなのか。
台湾統治肯定論は支持できるが、これらは総括してあまりにも中途半端である。そして一部には、日本人の悪い癖である「無反省右翼思想」が現れ始めている。統治論にしても、中国はわれわれの統治に従わなかったから、今共産主義のひどい国になったとか、自国優越論に浸るようになる。そこにつけこむのが有事法制関連法であり、憲法改正であり、無軌道な戦前への後退である。だから筆者は、台湾独立論を唱える人間すべてに聞きたいのだ。どういう了見でそう主張するのかと。結:皆さんに本気で問いかけたい。【2004/03/24/AM】