南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

種明かし(第二幕)

Nanjai2004-05-01
 という第一幕の推論から、人質となった3人は礼遇されているはずだ。という結論に至った。拉致という過激な場面を飾ったものの、その後は厚く持て成されていたに違いない。ところが、第一幕はここで閉じられる。筆者が実際に第一幕を閉じたのは3日後、解放されるという朗報が流れたときだ。被害者の家族のアルジャジーラ出演などの工作により、揺れるところなども市民団らしいではないか。3人は実際には解放されたのだ。ただ、日本の捜査チームや協力する現地の宗教家団体が3人を発見する前に、第二幕が始まった。
 その前に、第二幕の原理を語っておく。フランス革命のころに同国で発明された蒸気自動車の技術はイギリスに移って発展した。しかし、蒸気による公害問題に頭を悩ませたイギリスに代わって、ガソリン自動車の開発が興ったのはドイツだ。科学技術は絶えず発展する。発展するということは、アイデアが国境を越え、多くの人間によって共有される。そしてそれを止めることはできない。同じことがテロにも言える。たとえば9.11は突発的な事件のようにも見えるが、このような密室空間テロはオウムの地下鉄サリン事件にヒントを得ることもできる。さらにそれは発展してモスクワでの地下鉄爆破事件にもなった。
 今回に事件でも同じことが起こったのだ。人質事件は初めは、やむを得ず3人を狙ったものだったが、技術に目をつけた連中が他の民間外国人を狙って、殺害までするようになった。ここまで予想しなかったのは、市民団の犯罪といえるが、それ以上にことを泡立てたのは日本政府の冷静さを失った救出工作と、事前の事態予測を怠ったことに原因がある。被害者の親が救出を望むのは致し方ないことだが、それに惑わない方針が必要。一国の行動がどれだけ諸外国の活動者を脅かすか、考えて行動してもらいたい。この点は後に取り上げる。
 第二幕が追加されたことによって、筆者の方針はさらに3日後を設定した。結果はそれほど違わず、1日遅れで解放。この第二幕は日本人自体を脅かすものであるため、相当な宗教指導者の説得の汗が流れているはずだ。初めの方は親・家族の愛が通じるかもしれないが、後半では宗教イスラムだけが物を言うからだ。もちろん事実は、直接3人の方々から聞きたい。しかし、筆者のドクメンタリーはこうであると信じる。結:問題は検証だ。【2004/05/01/PM】