南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

レーガン氏、死す

Nanjai2004-06-25
 少々頭痛がして、あまり真剣なことも書きたくないので、落ち着いたネタで原則論を収めておきます。
 《冷戦下の80年代に「強いアメリカ」の再生を目指し、対ソ強硬路線の末に緊張緩和を実現させた米国のロナルド・レーガン元大統領が5日午後(日本時間6 日未明)、カリフォルニア州の自宅で死去した。93歳だった。老人性痴呆(ちほう)症の一種であるアルツハイマー病への理解を得ようと、94年に自らこの 病の初期段階であることを公表していた。(朝日コム)》
 私自身としては、あまり関心のある米大統領ではないが、関連する記事を読むと、今後の研究では調べておくべき重要人物のようだ。冷戦における対ソ関係、強硬体制と協調対話の両立を図り、次期大統領ブッシュ(父)の冷戦終結につなげた。一般には、ソ連を悪の帝国とみなし、まさにイラクを「悪の枢軸」と切り捨てた現ブッシュ大統領に似たところがあるようだが、酷似とは言い切れない。戦争がしたいために有志連合軍を組織し、打ちのめした後は自分たちで片付けてくれと引き上げの準備を進める大統領一味とは、決定的に異ならないか。
 日本との首脳的繋がりを大切にし、ギリギリまで持ち込みながら最終戦を避ける。勿論最終戦は全球を破滅させるに等しいが、当時の力の差では一方が勝ち切らないとも言えない。ブッシュファミリーは、自らの敵を消して、世界の安定社会を築こうとしたが、レーガンは、絶え間ない駆け引きの中で互いに競争し、抑制しあうことを望んでいたのかもしれない。敵あってこそのアメリカ、絶えず敵を見つめることができて初めてアメリカがあるのだと私は感じる。与党あっての野党、左翼あっての右翼、絶えず牽制し合う相手があってのアメリカなのだ、と。
 最後に、日本が永久にアメリカの同志となるか否かはこの際別として、世界に存在する一国の国民として、同元大統領のご冥福をお祈り申し上げる。
結:2大国抑制社会は、必ず復活させる。【2004/06/08/PM】