南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

平和を願う人々へ申し上げたい

Nanjai2004-07-05
 《イラクへの自衛隊派遣に反対する市民団体のネットワーク「ワールド・ピース・ナウ(WPN)」が4日、東京都渋谷区の宮下公園で集会を開き、「平和のために選挙へ行こう」と訴えた。「VOTE for PEACE(平和のための投票)7・4渋谷」と名付けたイベント。集会では、WPN実行委員の高田健さんが「選挙を避けて平和の実現はない。願いを一票に託そう」と呼びかけた。漫画家の石坂啓さんは「(自衛隊の多国籍軍参加で)日本は曲がり角を曲がりきってしまった。世の母親たちは怖くないんでしょうか」と訴えた。(アサヒコム記事一部改編)》
 PEACE BOATでなくて、PEACE VOTEなんですか。発音が似ているので活動も同じとは限らないですね。平和を目指すための選挙、戦争へ向かわせないための選挙。多国籍軍参加と憲法改正は、日本が戦争のできる国へと逆流するための過程。特攻隊や玉砕をする兵士を産む母親になりたいのか、と親心に訴える・・・。
 この団体は、一般の平和主義者と異なる。WPNのNowこそがそれを示している。彼らにとって平和は今なのだ。平和という目標(あるいは幻影)に向かって活動するその瞬間ごとが平和なのだ。したがって選挙によって作られた(意味のある選挙ならば)戦争をしない国家が平和なのではない。造ろうとする過程が平和なのだ。
 筆者はこちらのほうが支持できる。1945年戦争が終わっていわゆる平和憲法を受諾した瞬間、新たな戦争への道を歩み始めた。国民の多くはこれに気付くことなく、現代を迎えた。気付かない時間を平和であると錯覚していた。歴史は繰り返す。この原理を知るものだけが、過程平和論の活動を続けている。
結:自衛隊活動や憲法観は指示しないが、彼らの平和観には同調する。【2004/07/05/PM】