南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

「華氏9/11」評と考察

Nanjai2004-10-11
 米国中枢同時多発テロ事件発生から3年を迎え、様々な形での追悼儀式が行われたようである。ここまでは10日ほど前に執筆。同テロ事件を改めて評するならば、11日を基準点にすべきだろうが、「華氏9/11」を評するならば、期日はいつでもよかろう。とするのは、決して賢明ではないが、しばらく体調を崩している間に、時間が経過してしまったことは事実である。J.W.ブッシュなど現大統領周辺人物多数且つ監督出演の「華氏9/11」を視聴したのは、9月1日のことである。
 ウェブログでは、こう評している。≪前半のビン・ラディン家およびサウジ富豪とブッシュ家のつながり。これは噂に聞いていた話だが、証拠データをたくさん頂いた。…後半の黒人社会とイラク戦争出征家庭の悲しみ≫。この稿では、主に前者を取り上げるが、ムーア監督の積極的なインタビューが描き出す米国社会の歪みは、見事なものである。
 イラク戦争は近頃、米国の詭弁論と情報操作によって築かれた大量破壊兵器保持の疑いから始まったとされる説が覆され、石油資源の独占(これも先進諸国が共有とされているが、実際は米国の占有)と、新しいイスラム圏における安全で安定した商業地建設の基礎形成のためだとする、米国独走論と経済至上主義の結晶だと評されている。無論、アメリカの歴史的な民主主義観の世界各地への強制、グローバル社会(=アメリカ文化社会)の普及も一因と言える。
 外見的には、これらは真っ当な説であるが、同映画を観、その情報を信用するならば、上記の説にブッシュ政権とビンラディン家の密接な経済関係をどう組み入れてゆくか、が問題である。なぜブッシュ家は、ビンラディン家と経済同盟を結ぶのか。しかも、情報操作では堂々とアルカイダ殲滅を謳い、アフガンを徹底攻略している。ただし、オサマ・ビンラディン氏を拘束していない。
 ブッシュ政権の最終目標は確かに、安定した経済利益をイスラム圏において得ることである。同政権に大きく貢献しているとされるユダヤ系米国人がそう仕向けている。その過程として、大物利益集団は金で飛ばないように留めておいて、散発テロ集団を根絶する。まず宗教集団や暴君を除き、経済利潤を得る為に、利益組織とは組んでおく。これがイラク戦争のみならず、すべてのブッシュ政策の根源である。
結:世界各地での、アルカイダ等に頼らない地道な抵抗こそ、米国主導社会から人類を救う。【2004/10/11/PM】