南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

商丘(Shangqiu)

6時20分起床。7時出発。7時40分、中心站を乗客わずか7人で出る。春節なのにありえねー。ゆったりシート。开封を出てもさほど人を拾わずに空席多数で商丘に達す。
先に都市論をやってしまおう。前回目を見張った许昌と違って、商丘を見たときは正直ホッとした。开封と同様に汚いし、未整備な部分は多い。京九线が陇海线にクロスし、动车组(新幹線)が通ったせいで、確かに駅前の集中的な開発整備が進められているのが分かる。鉄道駅の整備度、盛況さはどうしても开封が一番劣って見えるんだが、商丘レベルにして郑州なみ。けれど駅を少し離れると歩道は汚いし、舗装もビミョウ。幅広いのは良いが。
一番驚いたのが市バスで、乗車口に集金箱がない。バスガールに支払って領収書をもらう。行き先を告げねばならない。近距離だと1元にも満たないらしい。複雑で逆に嫌だ。一律一元でよい。カード式も採用されていないらしい。不方便で遅れていると思った。しかもバスガールは售票だけで、乗客が叫んでも扉を開けないで通過。運転手が聞こえないならまだしも、2人いて停車できないんじゃ無意味。
そして一番参ったのが长途汽车站で、割と満足な観光したのに、これで決定的に泣かされた。(後述)
駅前に着いたので、厠所に行って地図を買うと1元と4元。ここの物価は高いと見て、公交1路で即古城旅游区へ向かう。鉄道駅と古城を結び、古城内を貫くこの道はおそらく嘗ての街道で、旧国道であったのだろう。沿道に幾らか古い建物も残る。そして城壁の中と北关路、西关路は开封の书店街や宋都御街を超越する旧市街。歩きやすく眺めごたえあり。降雪間もなくぬかるんでいるものの、軽車両以外は進入できないので歩きやすい。南北の中山路を抜けて南关を出ると凍った南湖。通りに人はいるものの、各景点は少し寂れ気味じゃね?春節だからか。1元の揚げ卵を食って、张巡祠(古城を死守した英雄の祠)に参る。
地図を見ると、火星台まではそれほど遠くない。「地球の歩き方」ではタクシー10分、南西方向に3kmとあったが、言い過ぎに感じた。実際は道が歪んで遠回りになるため、想像以上に時間を要す。南关に三輪が溜まっていたが、何故このビミョウな距離を対応する適切な公交を通せないものか。2景点を結ぶ路線が無いのはまったく不便だ。結局4〜50分要したから、たしかに3km強だ。
不方便だから寂れたのか、寂れたから不便なままなのか、阏伯台(阏伯は火星を観測した学者の名)のチケット売り場は機能していない。要するに免費化してしまった。商丘の名の由来である火星台(火星の動きを見て商機を占った丘)がこんなに無法状態なのは情けない。まぁ整備途上ということにしよう。でも「地球の〜」には门票5元とあった気がするので、免費化は間違いない。やる気なくすな。期待してやってきたんだぞ。
火星を観測していた阏伯とその親族が祀られている。ガキが境内で爆竹を鳴らしているので、突然の爆音に心臓が落ち着かない。参観者は私のほかにカポーが一ついた。頂上からはやはり平原が見えるのみ。確かに山ひとつない平原で、妙にここだけ小高くなっているのな、自然的に。噴火でもしそうな感じで。一応国内最古の観測台といわれると天文ファンとして踏んでおきたいな、ということで。郑州の观星台と合わせて。隣に真新しい火星台を模したようなテーマパーク臭いのがあって、国道を挟んだ西向かいには神火广场がある。いずれも期待できない。やはり古城とのリンケージを整備するのが不可欠。
阏伯台の門前には三輪が一匹もいない。南湖岸を眺めながら古城に戻ったのは北关斋に寄りたかったため。ところが售票人が麻雀に興じていたので諦め。これを契機に疲れが出て、全体的に消極モード。小吃も食わずに城内を右へ左へ歩いて、西关から公交9路で駅に戻ったのが17時頃。
現在、商丘の長途バスターミナルは駅前の新站に移転中で、色々と面倒な状態が起きている。新站に郑州、开封行きのバスがあるのに、切符は旧站に行けという。道理で周囲に三輪やバイクタクシーが溜まっているわけで、公交を使うと2停くらい、徒歩10分弱要す。ところが、時期悪く春節間近で、しかも今日までは旧站が機能、明日から新站本格始動だったため、旧站の售票は窓口が仮でしかやってない。当然並ばない客どもに揉まれながらで買えるわけがない。添乗員からじかに買えないかと思って戻ったり、バイタクに乗せられて又新站に向かったり、新旧往復。その間17時半に开封最終便は出ている。
そんなわけで、列車や柘城(Zhecheng)行きなど迷ったものの、宿取る気力もなくして、鉄道駅の切符売り場で乗車待ちの客に混じって夜明けを待つというトンデモな一泊を経験。防犯か清掃か、警察が1,2時間ごとに外へ全部追い出す。これが寒くて辛いし、中でも眠ってはならない。時刻表を眺めたり、排队柵にもたれたりして休みつつ、スリに遭わないように且つスリと間違われないように気をつかって疲労コンバイ。网吧や招待所にも惹かれるが、積極的に入るに及ばず、約8時間(21時から翌4時まで)ひたすら耐えること。他の溜まり客も、転寝したり、麻雀やったり、いかにも待合室のように過ごしている。
続く

(map:商丘古城と阏伯台)