南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

郑州河南博物院

郑州の市内交通は複雑で、200も300も路線があって、その番号に規則性が無い。たとえば花园1路とか管城5路とかエリアで分けたほうがよい。けれども都市内を貫くのもまたバスなので、その複雑性は避けられないのだろう。博物院へのアクセスもバスがベストだが、極めるのは難しい。开封からなら、长途北站に着いて歩くのがよい、と思ったら実際結構距離あった*1。再度(11月29日)訪問した際は、徳亿站から公交209路で「农业路文化路」まで乗り、下車徒歩5〜10分、2つ手前で降りて北進してもよい。この「农业路文化路」は一つの目標物で、鉄道駅前などからアクセスする場合も、この停留所を探すと便利。(駅前からどうしても博物院前に行きたい場合は、32路か39路を利用。)というように、郑州の交通は市の規模の割に大変である。今更ながら。
さて、現在市や省の博物館(院)はほとんど無料で、参観券(記念用)を取るだけで入れる。チケットには10元とあるので、嘗てその価格だったことが分かる。特別展は別料金だが、中で検票している気配はない。でっかい竪穴式住居のような建物を入ると、空港や駅と同様に身体チェックがある。コインロッカーもあり。
院内は三層に分かれる。1,2階は「古代文化之光」と題し、1階南西隅から時計回りに4厅、エスカレーターを上って北東から3厅で結束。旧石器時代(1厅)から、商夏周(2,3厅)、秦、漢、魏晋南北朝と、7厅で元朝まで続く。歴史をおっているように見えるが、歴史博物館ではなく、出土品やその背景文化を総括展示する文化・芸術博物館と捉えたほうが正しい。決して歴史が重点でなく、時代ごとの文化が大事なのだ。陶器、青銅器のみで部屋を割いて展示するところもその証し。だから解説を読むよりも、展示物を仔細に見るほうが大切。流れは大雑把で構わない。特に河南は「古代」*2の史跡史料が豊富で、いわば中華の源であるから、文物が尽きない。解説など一々把握している場合でない。
7月来訪のときは、まだ河南をほとんど歩いていなかったので、どれも物珍しく、遺物一つ一つが興味深かった。2度目の際は、安阳や洛阳など幾つか旅したことのある史跡が取り上げられていて復習になった。新たに行きたいと思ったのは、偃师。
そして最上階は、明清代の古代の集大成的洗練された芸術の陳列場。書画、玉器、青銅の3厅に分かれ、傑作が並ぶ。下を真剣に見てくると、ここで足が疲れている。どんな内容に関心があるかで、見学コースを調整してもよい。3階まではエレベーターで直行できる。各階売店と休憩コーナー有り、食堂はなし。資料室は不明。
1階東西に、さらに2厅展示場があるが入ったことはない。特別展は3階。冬季、16時には入場を停止してしまうので、午後来訪の際は要注意。

(map:郑州河南博物院)

*1:河大南門から直通の北站行き(10元)があるが、この日は徳亿站に着いて公交で北站に渡ったらしい

*2:日本における「古代」とは使い方が違うかも。近代以前は全部「古代」