南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

「朋友」の威力

今回航空券を購入するに当たって、9月だけこちらに留学していた日本人女性の知り合いの旅行会社を利用した。郑州から上海経由東京までの切符が、「朋友」の一句で数百元も簡単に値切られたという。元々この旅行会社で販売される航空券がすでに格安な上、そっから値切られていくのだから破格になる。当然条件も厳しく、キャンセル不能、絶対に搭乗しなければならない、と当初は言われた。ところが今日になって、その日本語が少しできるという経理さんが病室まで訪れ、これこれの書類を揃えたら少しは返金されるかもしれないとおっしゃった。私の券は520元で買ったのをキャンセルで200元返してもらったが、これでも前々日に買って前日に取り消しているのである。
私は今回の航空券購入に関して、中国での友人(朋友)の力にあらためて感心させられ、その大切さを知らされた。まず、その経理さんは自らのもつ友人ネットを駆使して、裏口を回りに回って、わずかな金額でも返金できるかもしれないところまで交渉に成功させたのである。ただ乗らないといえば、金も吹っ飛んでそれで終わったかもしれない。が、人間の結びつきで、可能性ってのはここまで広がるものなのだな、と。さらに、経理さんは既に東方航空に対して相当面子を失っているはずである。それでも我々を友人とみなし、面子を差し置いてまで我々を助けるために奔走してくれたわけだ。商売上の友人が果たす威力と、国境を越えても友人と見なした者には全力でサポートする温かさ。特に後者のほうを、我々は再考すべきである。