南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

ニール・アームストロング氏の記憶

大多数の人にとってニール・アームストロング氏といえば人類初の月面着陸だろうが、俺は違う。リニューアル前の名古屋市科学館理工館2階に、乗り物の発達の歴史を解説する映像コーナーがあった。その中の飛行機ブースVTRで、チャールズ・リンドバーグの大西洋無着陸横断飛行をスピリッツオブセントルイス号で再現飛行しながら熱く語っていたのが同氏だった(日本語吹替)。VTRはおそらく1980年代の収録と思われる。あの特徴的な口元とともに、島一つ見えない洋上の孤独を自らの宇宙飛行士の経験に重ねた言葉があったのを覚えている。たしか(一時)閉館直前にはこのコーナーは撤去され、新館にも再設置されないだろう(されても映像は変えるだろう)から、タイトルすら知らないこのVTRを再び視るのは限りなく不可能に近い。しかし、これが俺にとって最も身近なアームストロング船長の記憶であり、脳内で大切にしたい。