南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

郑焦城际铁路

郑开城际铁路に次ぎ2015年6月に開業した都市間高速鉄道省都郑州と省北西部の地级市焦作(Jiaozuo)とを結ぶ。現在河南省で運行している城铁はこの2つと、最終日に乗る予定の郑机城际铁路(许昌まで延伸予定)の3路線で、すべて中原城市群城际轨道交通が運営している(国鉄の一部)。中国全土における城铁利用は、京津(2014年)、郑开&武孝(いずれも2017年)についで4線目。河南省に限らず、全国の省都を中心とした都市圏で爆発的に敷設・整備が進んでおり地下鉄との競合・補完関係によって交通網の円滑化を図るものと考えられる。河南では郑州を中心に、开封,洛阳,许昌,新乡の四方4都市とのネットワークを優先して整備すると予想されたが、北西部の焦作が先行したうえ近期計画でも济源など同地域に焦点を当てられている。元来幹線鉄道がとおらず取り残されてきた地域なので、やっと厚遇されて然るべきか。
個人的には今回の企画で新乡を経由する必要がなくなり、しかも長距離バスより時間を読めて短縮できる願ってもないワープルート。郑州から身近に感じるようになったのも、敷設の思惑どおりだよね。
郑州地铁城郊线・5号线よりつづく)

取票デビュー!

1年9ヵ月ぶりの郑州站西口售票厅。従来ならほとんど躊躇いなく長蛇の列につき、電光掲示板のリアルタイム券売状況を眺めながら目してきた列車を時間帯だけ指定して買い当てる(ときには目測を外すことも)ところだ。けれど今回は中国鉄路利用史上はじめて、日本に居ながら中国の旅行会社による火车票手配サービスを使ってオンライン予約し、切符代と手数料を予め支払って予約番号をもらっている。そして、本旅最初のミッション、窓口での発券(取票)を以て独りでの火车票在外ネット予約を完遂しようというわけだ。ちなみに代理予約および付き添い取票は、2015年厦門旅行の際に帰りの卧铺確保を頼んだことがあり、実はまったく初めてというわけでもない。さて、ここで問題なのは、どうやって予約番号を窓口に提示するか。旅行会社から受け取った番号および発券手順表はメールにのみ保存されており、印刷はしてこなかった。スマホ画面を拡大しガラス越しに見せても良いが、分かりにくそう。かといって、パスポートと一緒に販売員へ手渡してしまうのも危ない。ウダウダ思案した結果、列車番号と予約番号を紙片に書くことにした*1。こんな些細なことでも悩むもんだから、新しいチャレンジイベントの際は状況を把握する時間、思案する時間、長蛇の列に並ぶ時間を込みでスケジュール組まないといけない。18時近くなると、前触れもなく*2窓口を閉鎖してしまったり、係員が5分休憩に入って席を外したりするので、左右の列が余計に混雑する。また、取票専用なのに普通に購入する人がいたりして思うように進まない。先頭の傍らに千原ジュニアみたいな顔のギャラリー(参列者の連れか)がいて盛んにタイムリミットを囃し立てていた。自分で躊躇に浪費したとはいえ、さすがに発車時間が刻々と迫り間に合うか気が気じゃなかった。まぁしかし、発券自体はものすごく呆気ないものだった。今まで並ぶのも窓口で售票员とやり取りするのもさして苦ではなかったものの、ネット予約しておくだけでこんなに窓口手続きが楽になるなんて衝撃的。我ながらとてもスマートな時代になったもんだ。〔列車情報:C2998次、郑州19:10発-焦作19:44着、无座(二等座)28.00元(予約手数料31.00元)〕
はじめて独力で入手したネット予約切符、网折と書かれているが割引された覚えはない(寧ろ手数料分割高)。もともと上海から朝一で飛んでくる計画では昼過ぎから夕方の列車を狙ってきたが、春秋航空関空から直行するルートへ変更になって郑州地铁の移動時間に余裕をみた結果18時以降が無難だと考えた。これにより、焦作の恩村地区観光の望みはほぼ絶たれる。
一件落着したうえバーガー1個の昼飯でちょうど腹がすいてきた。セキュリティーチェック前の麺処や待合ホールでの軽食に魅かれるも、万一乗り遅れるよりは、と焦作で食べることにした。候车厅でちょっと肩がぶつかった程度なのに「对不起、对不起、对不起」とかなり恐縮気に謝られて、逆にこっちが優しい気持ちになった。マナー意識が向上したというのかな。

城铁、新型車両登場!

〔列車情報〕の下線部に注目していただきたい。予約サイトでは二等座は完売で、无座に100以上の空席が表示されていた。ところが、切符上には无座と二等座が二段で併記されている。厦門旅行のときの软卧代二等座みたいなこともあるので、さして強く疑問に思わなかったが、乗車してみて納得と驚嘆。
おそらく中国鉄路史上初の、自由席列車導入!!
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これまで城铁Cも高铁Gや动车组Dとおなじ和谐号車両が運用されていたが、ついに専用車両を採用したらしい。フロントノーズの長い新幹線ではなく、日本のJRや私鉄の特急のようなヘッドの新型車。内装もそれらを模したような、従来の硬座列車や和谐号とも一線を画す、高質すぎず貧相過ぎない中間色、言ってみれば「通勤特急」を想定したような造りだ。シートは固定リクライニングで、車両の中央付近で逆向き(境目のみ対面ボックス席)に設定されている。一応何号車かは指定されているが、とにかくガラ空きなので超ゆったり寛げる。これまで无座は「立ち席」の認識が定着してきたが、ついに无座車両が設けられイコール自由席のイメージへ刷新されつつある。たぶん全車両これではなくて、指定席としての二等座も併結する模様。
郑州を発してからも空港からの地下鉄車窓と似た感じで、夕暮れ時でほの暗いせいもあって転寝に興じてしまい、黄河架橋で目覚めていたのは幸いだった。黄河以北は京广铁路と完全分離して専用ルートを行く。ちなみに、当然ながら郑州站も焦作站も高速鉄道整備以前から既存の駅なのに、最新種別の最新車両で結んでしまうって不思議な感じ。
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帯カラーはオレンジ。JR東海エリア在住の筆者にはワイドビューのような親近感を覚える。そいえば接続部でない位置の乗降口も中国鉄路初だよね。

焦作

地下道で南北を選ぶ際、旧市街向けの北口をとった。そのほうが安宿取りに見込みあるからだ。
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今まで見た地级市の玄関駅のなかで一番寂しい駅だと思った。駅前食堂も招待所(簡易宿泊所)も、客待ちタクシーも一般の出迎えも、すべてが他市のそれらに比べ数と活気の両面で物足りない。とくに、この一番書き入れ時な時刻に住宿の客引きが一人も声をかけてこないことには著しく不安を覚えた。たしかに焦作は在来線で一日10本程度しか発着がなく、そもそも利用者の少ないことは承知している。しかし、かなり想定以下だった。ただ、広場自体は夜遅くまで夕涼みに市民が集まっており、賑やか。焦作公交も意外と遅い時間帯まで運行しており、電動バイクがなくても帰宅には支障なさそう。ちなみに、站前路上の西向き停留所は中央の安全地帯に設けられていた記憶がある。専用バスレーンはなくBRTが走っているようには見えなかった。
駅周辺を探検がてら、とりあえず夕飯を摂る。駅から北へ延びる民主中路は、さすがにそれなりに飲食店が並んでいてホッとする。モニュメントのある建设路とのロータリー交差点へ来ると、旅游汽车站というのがあるが現在は運用してない感じ。その背後はまた鉄道線で、線路に挟まれた市街地なのだ。中ほどの工业路を少し入って本旅最初の烩面をすする。しっかり空きっ腹で食う河南メシは感動的においしい。0時近くになると駅前広場のふちにちょこっと屋台が出る。
さきの入国審査と焦作駅前の活況のなさに消沈して、夕涼みの解散するころまで新設された南口などをぐるりと周ったりして時間をつぶし、さして気温もしんどくないので広場で一夜を明かす。不安はあと一日分*3しかもたないiPhoneのバッテリーで、明日こそはきちんと宿取りしないと致命的だと覚悟する。

焦作(Jiaozuo)龙源湖へつづく)

(map:焦作火车站)

*1:適当な紙切れがなく、コンビニ決済のレシートだったりする

*2:じつは各窓口の上に開口時間帯を電光掲示しているのだが、皆あまり注意してない

*3:ポータブル充電器備蓄分