南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

海上の森で夜景を愉しむ

と称した、蓄膿憂さ晴らしの独り山籠り。

10月3日

10年ぶりくらいに出身大学キャンパス(既に閉鎖)界隈を再訪した。同じくらい久しぶりに愛環に乗って懐かしの山口駅へ。愛環も昨年春から交通系ICを利用できるようになり、精算や高蔵寺駅での乗換がスムーズになった。各ホーム側へ設置されたエレベーター以外は、さして変化のない山口駅

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完全に廃墟となった、第二交流会館(留学生寮)。寂しいよなぁ

また、屋戸橋の眼前に出現した国道248号バイパス道路は長閑な里山景観をもろにぶった斬ってしまった。万博会場を免れた海上の森区域は、バイパスの奥にかろうじて開発されなかったとも言える。

一度ペルセウス座流星群観測に来たことのある「秘密基地」とは別に、その奥にある見晴らしの良い三角点を今回は目指す。標高166m、屋戸図根三角点などとも呼ばれる。いつか星空眺めに使いたいと長年思ってた場所だ。人家からさほど奥ではないが、秘密基地よりは不案内なので夜更の進入は難しい。明るい時間に着いておく。駐車場のある四ツ沢から入るのが分かりやすいらしいが、秘密基地時代からある程度歩き回ってあるので何処から入山しても見当はつく。秘密基地より南側の屋戸川に沿って散策路が整備されている。これを辿りさっさと登る。

昔より見晴らし悪くなったか? 頂上周りの木々がやや高くなって、背伸びしたり三角点の標石に乗らないと景色を望めない。

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日の入と瀬戸市南部の街並み。

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日が暮れると予想どおり綺麗な夜景が広がる。デジタルタワーが立つ丘陵の先には名古屋市中心部の高層ビル群のネオンサインが点滅する。ちなみに愛環の瀬戸口駅は堀割の中にあるので、これだけ見通しよくても高蔵寺方面からの電車は山口駅直前まで見えない。自転車通学した経験から、この辺りの地形が複雑なのは熟知している。

昼間から一面の曇り空で星はおろかお月見さえも望めないうえ、小雨もパラついたりするので、ひとしきり夜景に飽きたら愛環の終電に合わせて下山しようとも思ったが、低山といえど暗闇で足元悪いのを無理に下るのも危ないと考え、一晩閉じ込められてみた。

10月4日

暴走族の爆音が雲に反響して聞こえるなど人里近い感覚が続いたのは0時過ぎまで。愛環の終電を迎えると、街明かりも不意にトーンダウンし異様な静寂に包まれる。森に潜むケモノたちの叫びやざわめきの方がより伝わってくる。そして、眺望が西向きなので明るくなるのが非常に遅い。日の出時刻が5時40分頃のところ、5時過ぎて漸く足元が見える始末。高蔵寺方面始発の05:59に間に合うよう下山し始めたものの、五叉路の案内板を読み違えて逆方向(物見山方面)へしばらく進んでしまう。途中で引き返し、今度は秘密基地の現況を確かめたくて敢えて✖️のついた矢印を進入。倒木や間伐などが散乱し完全に荒れきった道。昨夜一睡もしてない身体で、道なき道のような筋の判断を誤ることなく駆け足で辿っていく俺って一体何者なんだ、と自問。一つの鉄塔下に行き着くや「おっ、正解か」と確信するも間もなく湿地帯を抜けて人家に出てしまう。最初の分岐で間違ったぽい。まぁ下山できたからいい。始発電車は間に合わなくなり、秘密基地の入口を訪れてみる。草木が生い茂り道は跡形もなく消えていた。さっき分岐を間違えずに懐かしい場所へ行けていたら、きっと下山できなかったろう。怪我の功名というか、山道も刻々と変化するので思い込みどおりに行動すると思わぬ災難に遭うということだ。

晩飯と夜食が足りなすぎて襲いかかる空腹を宥めながら帰宅して日中爆睡。

 

おわり