南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

嵩山風景区の一つ、観星台

日本も河南省も相変わらずコロナ禍に翻弄されていますが、気持ちだけでも穏やかに、長閑な河南ショウタイム。
世界遺産-天地の中央-史跡群-観星台と周公測景台-河南省(リンク切れ)
郑州の登封市告成镇にある、观星台。少林寺とはやや離れているけれども、中岳庙などとともに少林寺を中心とした登封“天地之中”历史建筑群(Historic Monuments of Dengfeng in “The Centre of Heaven and Earth”)として世界遺産に登録されている。ピラミッド型の巨大構造物(観星台)が特徴的。
jaike.hatenablog.jp
天文ファンとして、この观星台と商丘火星台は絶対行っとこうと思ってた。商丘の名の由来ともいわれる火星台(火星の動きをみて商を占った丘)はまぁ、だだっ広い平原河南の数少ない丘の一つにすぎない。それに対して、この观星台は観測用の構造物であることがポイント。日本でいえば天守閣ぐらいの規模のレンガを積み上げた構造物で、日中戦争で日本軍に撃ち込まれたとされる弾痕(レンガを一つ二つ抜いただけっぽい)も残る。それよりもこんな豊富なレンガ建造物、よく大躍進や文革などの混乱期に資材持ち出しやなんかで損壊しなかったな。可能性の一つとして、習俗性や宗教性のなさがある。今でこそ天文と周易(占い)は結び付けて解説されるけれど、この構造物を単体でみたとき「砲台の代わりになるな」みたいな有用性はあっても、旧習や邪教と直接結びつくような疑念は持たれなかったのではないかな。あと、少々の持ち出しでは崩れない頑丈さ。
場所は登封市街より南へ10㎞ほど、昔はタクシーやミニバスで行ったけど今現在の交通状況は知らない。登封と新密は、黄河とは別の谷筋にあたるので将来的にも高速道路以外の交通網(とくに高铁)は発達しないと思う。そのほうが嵩山の隔絶性や神秘性は上がって良い。秘境万歳。でも新密の打虎亭漢墓は行きたいんだよな。