先週、夕飯後にタラタラ観ていたYouTubeで印象に残ったもの。東日本大震災以降に発生した余震(直前の前震もふくむ)を時系列で表した動画に似てると思った。
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初期の頃(1944年から45年春ごろまで)は、主に太平洋ベルトの大都市と工業都市に集中している。おそらく(補給基地としての)硫黄島が3月末に占領されて以降は攻撃が全国化した。とくに7月からは連日のように襲来し、九州や瀬戸内、東北、北海道に至るまで集中的な爆撃がみられる。
この動画で一番気になったのは、初期から和歌山の新宮・田辺が目立って頻繁に襲撃されていることだ。現在に至るまでこの2都市は別段工業が発展したわけでもなく、軍事施設があったとも聞いたことがない。強いていえば、紀伊半島沖は海上交通の要所であるから、補給路を断つ意味で執拗に攻撃を加えた可能性はある。また、関西圏への攻撃に航続距離が及ばず、初期は和歌山沿岸部に甘んじたとか、阪神空襲後の余弾を投じていったとかも考えられるか。
そもそも動画が何のデータを根拠に空襲を時系列化しているか不明で、誤った資料に基づいている可能性も否めない。和歌山県の空襲被害について、一応Wikipediaで新宮市と田辺市の歴史をチラ見するも記述はない。唯一それらしい記述が、
1945年7月9日以前の空襲
(中略)
また、和歌山県内各地でも、沿岸部の都市の港湾施設や石油関連施設及び内陸部の都市が同様な戦略爆撃や機銃掃射を受けていた。
(和歌山大空襲 - Wikipediaより抜粋)
なるほど、石油関連施設は対象となりうるな。やはり補給基地攻撃が目的であったか。戦争末期には和歌山市や御坊市も来襲を受けている。データの信ぴょう性はともかく、月日刻みで本土空襲を全体的に眺めてみると、意外な点に気づかされることもあるようだ。