南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

新春志摩市また旅 2

新春志摩市また旅 1よりつづく)
コンビニが道路挟んで目の前にあるのも、従来常宿にしていたキャッスルイン伊勢とどこか似ている。ゆうべチェックイン前に買っておいた朝食を摂り、やや遅めの8時半に出発。

今日はいったん近鉄を離れ、三交バスで周遊する。一日フリーパスなどはないが、交通系ICを使えるので不自由しない。三重交通は先月運賃改定を行い、計画当時に調べた料金とに誤差が生じている。

志島(古墳群)

パルケエスパーニャ行きと同じバス乗り場から、志島循環線(右回り)に乗る。志島まで、山一つ越え国府浜に出て、阿児の松原をも過ぎ去ってどんどん進むので不安になって、途中の甲賀で降りてしまう。阿児の松原まで戻ろうと歩きかけるも、向かい風がキツくて諦める。沿道の甲賀城址に気づけたのは良かった。この辺りは磯部大王自転車道が海岸線を走っており、歩きながら海原を望む。

阿児町甲賀の海岸にて

大王崎方面へのバスに乗る島茶屋前停留所までの距離を考慮し、志島地区へと急ぐ。近年バイパスが造られたらしく、県道61号線の旧道は長閑だ。
近畿地方を中心に、年末年始はなぜか古墳巡りをしがちだ。志摩半島先端部の志島にも、5世紀から6世紀ごろの古墳が築かれている。さきほどバスで通ってきた阿児の松原あたりに国府国分寺)が置かれていたことを考えると、志摩国の要所として頷けなくもない。ネット上の乏しい情報をもとに探索開始。おじょか古墳は唯一、海蔵寺前に案内板がある。民家の庭先に塚と、ハの字型に開口した石室が残る。4基ほどあるらしいが、ほかは全く見つけ出せない。そもそも岬の急斜面を迷路のように入り組んだ生活道路が、勾配も相まって方向感覚を狂わせる。いつしか志島浜に出た。

おじょか古墳と、塚穴古墳と思しき丘
古墳探しをあきらめて、志嶋神社をお参り

志島住民の縁の下に護られて、安らかにお眠りいただくのが良い。島茶屋前バス停までは、案外慄くほどの距離はなかった。

大王崎

やってきました、大王崎! 灯台の見える漁港にバスを降り立ち、昼飯どころを探しつつ辺りを散策。駐車場前に特産の干物販売店が並び、灯台への坂道沿いには真珠宝飾店がひしめく。

絵描きスポットのひとつ、宝門の浜
八幡さん公園(宝門の浜と灯台を望む)

八幡社の境内(展望広場一帯)には、指人形サイズの招き猫が至るところに置かれている。社前のカプセルおみくじで放棄された(柵等に接着されてない)猫たちを含め、八幡さんは賑やか。尚、この岬は波切九鬼城址(九鬼氏が鳥羽に移る前、拠点とした城)でもある。答志島以来の九鬼氏ゆかりの地であり、波切城は戦国史ゲームにも登場する。
吉事には白汗、凶事には黒汗をかくという、汗かき地蔵(霊汗地蔵菩薩)。一際高い薬師堂に祀られている。

汗かき地蔵(堂の山薬師堂)

地図アプリで表示される飲食店は殆ど営業してない。灯台の足元付近に集まるレストランも一様に、シャッターを下ろしている。コンビニもない。唯一、定食のありそうな田中料理店を敬遠してしまうと、なす術なし。大王崎灯台バス停近くにあるカフェ、stop by joeで2種類から選べる”本日のバーガー”より、カツオのタルタルバーガーを注文して漁港を一望できる2階でいただく。

波切港を眺めてランチ

さて、以下のウォーキングコースを参考にあらためて大王崎を歩こう。
runsis.jp

鯨の腹から出てきた鯨石を祀る、波切神社
伊勢湾、太平洋から遙か富士まで見えるという、崎山公園
わらじ祭りで、波切神社からきた大わらじが流されるという、須場の浜

大王崎は石工の町としても知られ、漁港の護岸や住宅の石垣など至るところに石積み構造物が点在する。

土木遺産波切の石積み

大王埼灯台、参観料300円。

大王埼灯台

昔から海の難所として知られていた大王埼、大正年間に遭難・座礁事故が相次いだことから灯台の設置に至った。昭和2年に着工し、同年点灯。灯塔の下部は扇形の二階建付属舎をもつ斬新な設計。「大王埼灯台・門柱及び塀」として国の登録有形文化財に登録されている。レンズが回転して30秒ごとに赤と白が光る(単閃白赤互光)、建設当時の灯光を灯台資料展示室で間近に見られる。資料室ではほかに、灯台の仕組みや様々な灯光方式、大王崎の歴史、そして全国各地の参観灯台などを紹介している。潮岬灯台は訪れたとき登れなかったんだよな。
jaike.hatenablog.jp

現行の灯器と、塔頂からの眺め

もの凄い強風に曝され、落ち着いて海原を望めない。扇形の二階休憩室で温まりながら、ボンヤリ眺めていたい。

あらためて、波切城址

宝門の浜に面する急斜面を登っていくと、入り組んだ小路に石坂がめぐらされている。

伝三坂の石段
大慈寺を囲む、見事な石積み
ノラ猫を追って、産屋坂をのぼる
巨大なダンダラボッチの足跡

インド風外国人旅行者の車に、lighthouseの方向や駐車場などを尋ねられたが、Uターンしてくると思いきや戻ってこなかった。かろうじて夕陽の当たる、産屋坂近くの絵描きベンチで温まりながら、帰りのバスを待つ。鵜方駅に戻り、明朝の五十鈴川までの特急券を入手。

伊勢うどんを食べに...

夕刻は営業しないふる里館との兼ね合いで、昨日の昼から外した前回のグルメ、宇治山田駅まんぷく食堂でからあげ丼&伊勢うどんセットをどうしても食べたい! 時間調整がてら普通電車に乗っていく。ところが、まんぷく食堂は日中で売り切れのため(あるいは正月休みかも)閉まっていた! 仕方ない、他を探そう。鳥羽に限らず伊勢市でも夕刻営業している飲食店は少ない印象だけども、外宮参道界隈なら当てはある。失意のなか歩いてたら、若草堂に出た。朝一番に、伊勢うどんや朝定食を食べられる貴重な店だ。からあげ丼を逃してきた手前、牛肉丼と伊勢うどんセットがいいなと思案しながら呼び鈴など試して待つも、相変わらずなかなか店主が出てこない。ここも断念して参道へ。そうして行き着いたのが、鈴木水産外宮参道店。乏しい夕飯どころのため席待ちの行列ができている。じつはココも新春志摩たび 1 - 南蛇井総本氣で、魚介料理店ながら二日酔い明けのため我慢して伊勢うどんだけを啜って以来、二度目の来店である。ちゃんと巡礼する定めになってるんだな。注文は卓上のQR読み取り型、既に何点か品切れ表示。伊勢うどんと、干物の産地を歩いてきたので、干物定食を選択。

伊勢うどん&干物定食

若干時差で届いた料理、まずは伊勢うどんから。タレに絡めるやわらかうどん、ときどき無性に食べたくなる。また、薄い身を細かくつついて食べる干物は、刺身や天ぷらと違ってビールの肴としてはうまくいかない。ごはんと味噌汁が最適。図らずも、今旅の昼と夕は全て海鮮系を堪能する結果に。
再び鈍行電車に揺られて鵜方へ。鳥羽では、乗ってきた同じ車両のまま賢島行き普通へ変更となる。(切替)停車時間の隙に売店で朝食購入。明日はホテルの給湯コーナーでみそ汁つくって温まろう。

新春志摩市また旅 3へつづく)