(新春志摩市また旅 2よりつづく)
カップみそ汁に給湯するときはいらっしゃった管理人さんが、出発時にはみえない。鍵を置いてチェックアウト。特段のサービスもないけど、温かいお風呂と年季が入った和室の敷布団は有難かった。喫煙可のわりに臭いが沁みついてないのも、丁寧な手入れの証しだと思う。
鼻先や頬がやけにキーンと冷たいのは、昨日と違ってまだ太陽の昇らない時間だから、ではなく特に冷え込んだ日だからだろ。近鉄に三交バスに、幾度も乗り降りした鵜方駅、少し親しみが湧く。ファミマで伊勢もちを土産に買って、さようなら。
名古屋行きのビスタカー、さすがに引き換え特急券で2階建て車両には乗れなかったか。真っ赤なシートに身をうずめ、昇る朝日を迎えながら揺られる。鳥羽までほとんどガラガラ。
内宮
初詣期間は、五十鈴川駅前も内宮とを結ぶ三交の臨時バスが運行される。本数や間隔は読めないので念のため、公表されているCANバスのダイヤを特急到着時刻や、帰りの近鉄時刻に合わせてピックアップしておいた。実際は、駅前に並びはじめた乗客数を見て常駐する三交職員が随時バスを手配する。まだ早い時間、そんなに混まない。
一見、宇治橋の上は行列に見えたが、橋上が滑りやすく参拝者は端に敷かれた絨毯をほぼ一列に辿っているのだった。早朝は凍結したのだろうか。砂利道もバラバラと進み、拝殿前の急な階段も詰まることなくスムーズに参拝できた。階段上での自撮りをふくむ撮影、および投げ銭を厳しく注意していた。そのまま参拝客の流れは別宮 荒祭宮へと向かってゆく。たまには寄ってみるか、と附いていくも、「一番お願い事を叶えてくれる神様だよ」などとの話し声が聞こえたので、そんな邪な者どもと一緒にされたくなくて離脱した。まったく巳年だけに、邪欲に長蛇の列をつくるものだ。
参集殿傍にて近鉄の参拝記念品初幸の巳をいただき、お神酒には邪心を抱きつつも神域をあとにする。皆さん素通りしがちだけど、川原から望む宇治橋こそ結構映えて好き。

おわりに
もっと混雑を見越してきたが、案外余裕あった。サザエのつぼ焼きと一杯飲み屋が誘う路地を冷かして、内宮前バス駅で一息。臨時バス乗降場所は、普段のバス乗り場とは全く別にある。帰りは随時手配でなく、ほぼダイヤ通りのCANバスに乗れたようだ。五十鈴川駅で予定の電車を待つ間、周辺案内板を見ると、古市という伊勢参宮街道沿いの町が目に留まる。こんど、外宮から内宮まで歩いてみてもいいな。
伊勢中川で短時間接続される名古屋行き急行を、始発駅の松阪で乗り継ぐ。名古屋線を走る急行は、名古屋寄り車両がロングシート、関西寄り車両がクロスシートの傾向にあるとの認識が漸く定着してきた。正午に帰着、午後は明日の出勤準備へ。
定期的に恋しくなる伊勢志摩の美味、再訪あればまた新たな出会いあり、定番通いに見えて実は行くたびに増えているのも楽しみの一つ。観光ネタもそろそろ尽きてきたかに思えるけど、まだまだ機をみては掘り出して訪れたい。
終