ロッカーを開けた。
見ると、隣の扉に張り紙がある。保健室からの呼び出し文句があった。おそらく今年の健康診断に出席しなかった者だろう。なるほど、大学では個人の所在を把握できないので、各人に割り当てられたロッカーで呼び出しをするのだ。しかし、南蛇井のように半年もロッカーを触りに来ないとなると、この手段も無効なのだろうょ。
ロッカーは空だと思い込んでいたので、体育館シューズの存在に驚いた。彼は半年どころか、2年近くもここで眠っておられる。土偶と埴輪を並べ、刀剣を飾って、再び眠っていただいた。
※翌日もロッカーへ行ったら、扉の張り紙が消えていた。健康診断はもう一ヶ月も前にやったものなのに、張り紙が剥がされるのにこれだけの時間を要したとなると、ロッカー使用度の低さが窺われないか?