南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

佐藤議員名義借り疑惑

 民主党支持者として、全く残念といわざるを得ない。日頃民主党websiteで公開されているビデオメッセージ、両院議員総会の司会姿をみてすばらしいと感じていただけに、個人的にとても残念な話である。古賀氏の際に書きたてた「自民党の謀略」疑惑(「古賀衆院議員のこと」―2004/02/02の記事)をここで倍増して書きたい気持ちに駆られる。しかし、政治や宗教、国際問題に関しては、感情に任せて書くのは言語道断である。少し落ち着いてみよう。まず、佐藤観樹議員について簡潔に書いてみる。元自治相という肩書きが一般で報道されている。彼は元社会党議員で、非自民連合内閣のときこの役職に居たものと思われる。今の民主党は、元自民、元社会、そしてその他のグループ(菅代表はこれ)のおよそ三通りから構成されている。あの93年の自民党敗退で成立した非自民内閣は、自民から抜け出した生半可の民主党と弱体化した社会党の政権であり、いつの間にか自民党に妥協し始めたのだった。いま、民主党は脱官僚政治、脱「税金無駄遣い」政治、脱中央集権政治を目標に政策を固めてきた。ところが、先回の衆院選を前にして民主党に不都合な事態が起こった。それは国防、自衛隊派遣問題だ。民主党は元来、日米安保を保持しながら自主外交を進め平和を守るという、やや不安定で矛盾を秘めた政策を、国内の件で埋め合わせして持ちこたえてきた。そこで民主党は対策を講じた。それは選挙対策を口実とした自由党との合併である。自由党は、民主党が野党化してからも、「自自公」時代で与党入りしており、小沢代表が独自の国際社会の中での国防論を展開しているため、参考になると考えたのだ。民由合併は、民主の弱点隠蔽だったといえる。合併後は派遣問題対策と政権交代(取ってしまえばこっちのもの感覚)に追われ、大集団の中で個人が名義借りをやっていようと学歴詐称をやっていようと注視する余裕がなかったのだ。わざわざマニフェストと称して、国民の関心を脱「官僚・税無駄」政治に向けておいたのもイラク問題を焦点にしない戦略である。フワリフワリと浮かび上がる民主党議員への疑惑は、忙しさの余り吸ったマリファナか、多数派政治の名の下に肥大化した弊害か。結:2大政党のためのバックボーンが足りないのかも。【2004/03/04/PM】