南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

プチ(無知)・ジブリ《第二弾》

最近、映画紹介をworld scissorsの方に書いているんだけども、あんまり映画ばかりだとテーマ逸脱で修正を要求される(大学の心理学レポート)かもしれないので、たまにはこっちに移してみようかと。まぁ理由はジブリだからかも。

魔女の宅急便』てさ、宮崎駿特有のテーマ、即ち「淡い恋」ってのが必ず入っている。そして、メディア用に一定のメインテーマってのを置いている。それが「自立」ということになっている。

こないだ、気晴らしに観ていて(実はBGM目的)思ったんだが、先の2テーマに上手く文明と非文明といいますか、そんな対比が現れている。元々ナウシカから始まって、ラピュタ、トトロとこのネタで来ていて、宅急便で逸脱するわけが無い。でも顕著にじゃなくて、メインは人の心(恋)が前面で、空・飛ぶことすべてに憧れるトンボだって、別にキキのような魔法というちょっと現実とは掛け離れるけど機械ではないモノを、決して除外してるわけじゃない。

飛行船の不時着ニュースが伝わる頃、キキの商売は比較的上手くいっている。トンボと一緒になって、一種の文明機(人力飛行機の機関部)に乗っているとき、それは協調だったかもしれないが、魔法を左右する心の面が不安定に動かされていた。ところが、彼は不良仲間に誘われ、しかも文明の象徴である飛行船の中を見に行くという。二つの壁というかダブルパンチを受け、帰ってみると魔法が効かない。そんな彼女の頭上を、回復した飛行船が出発。なかなか対比だ。その飛行船は再び夏の強風に煽られバランスを崩して、町に危害をもたらす。そのとき、非文明の魔法が目覚める。

常にお互いの限界が示され、共生のタイミングを作り出す。しかも、それがストレートにでないところがまた良い。