名古屋城天守閣木造復元構想や市民税減税を独特の名古屋弁で熱弁。ずっと地元で国会議員時代から支持してきたけど、遊説を間近でじっくり拝聴したのは初めて。「もうじき八事(霊園)行かれる方」にウケる話し方だわ。
八事へはゆっくり、病院へは早く
タクシー代わりの常連はいけないが、救急車は遠慮せず利用しましょう、という意味の新標語だとさ。
高齢者や低所得者に優しい河村市政。マンネリ化したパフォーマンスばかりが目立つ昨今だけれど、成果も表れているんですよね。生活に密着することを一つ一つ具体的にやればいいんですよ。中京都構想なんて抽象的なものブチ上げなくても市民は付いてきますよ。日本に世界に誇れる名古屋を象徴するものを作ることは、税金の無駄じゃありません。オリンピックを誘致してスタジアムを造るんじゃないんです。濃尾地震にも耐えたと思われる設計の木造天守閣を復元して後世に遺すことは、戦災を二度と起こさない決意とともに、天災にも強い名古屋をアピールできるではないか。たしかに現在のコンクリート天守は敗戦からの復興を遂げる当時の名古屋市民の強い力で築かれたもので、それはそれで歴史的かつ情熱的価値がある。それを乗り越えた21世紀に相応しい、新しい名古屋城天守閣の保存価値を創り出す動きというのも、再び市民の熱い総意として湧き上がってきてもいいのではないか。あんまり河村市長独りで声高に推し進めてしまうと、国政でいうところの改憲論争みたく市民を置きざりにしてしまうので、市長選で自論の支持を仰ぐよりも、ある程度復元要求のウネリが付いてきてから議案にあげるといいんじゃないかと。今は全然市民のウネリが感じられない。週末に久屋公園を埋め尽くすぐらいのウネリが数回起きてほしいものだ。市長や役人が良かれと思って作った施設や施策が一定の成功を収めても、それが市民の誇りに必ずしも直結しない、ということを少しは学んだほうがいい。それこそ市長の最も嫌いな「上からの押し付け、お仕着せ」に他ならない。