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南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

开封朱仙(Zhuxian)镇

兰考に続き、市区でない年間パス景点。岳飛廟が割りと有名なところ。尉氏と合わせて行くつもりだったが、天候が今ひとつなので昼過ぎには引き上げ。
午前8時宿舎を出るが、中山路の聖火リレー準備舗装工事のため、相国寺に接近するバスが今一ない。一人でタクシーや三輪を使うのは無駄なので、なんか1時間もかかって汽车站に着いた。普段は4分の一で十分。
朱仙の正しい四声が今ひとつ分かってない。実際のところ窓口で「普通語を話してください」と書いてあるのだが、発音さえ合っていれば声調は向こうが直してくれるもんだ。また直接乗車後に支払うときなどは、方言のほうがマシであったり。むしろ初めて行く土地なんぞ、無計画のときは発音さえ分からないで、周囲の声々を聞いて判断するほかない。だからまずは迷わず、それっぽく言えば良い。
それよりも今回目を向いたのは、朱仙の片道運賃。どこの記憶だったか3.5元と覚えていて、4元放ったら5元と言われた。ショックだ、これ。5.0もするか?....。乗ってからよくよく考えたら、この知識は『地球の歩き方』の最新情報で、開封のデータは北京上海などと比べて抜群に更新が遅れている。また、開封市区と朱仙の省道延長線上にある尉氏は9.5元、中間点に位置する朱仙は5元前後で相応なわけだ。今じゃ納得するが、やはり想定と違うと萎えるよ。ターミナルを出るときはほぼ空っぽで、市区を出るまでに満席になる仕組み。つまり12分に一本あるが、大部分は途中乗車で稼ぐのだ。一律5元で。
朱仙は鎮であるから、日本の町村程度。2,3時間で歩きつくせるが、全体が観光地らしくそれなりに整備されていて、割と綺麗。適当に行き着くままバスを乗って、降ろされたところから気ままに目的地を探す。降りたところは回族居住区で、ほどなく清真寺を発見。朱仙の回族地区は市区よりも占める度合いが大きい。清真寺はすでに免費状態で、しつこく金を請求してこなかった。静けさがまた心地よし。
朱仙には機能しているバスターミナルがない。鎮の出口付近で开封市区への折り返しバスを待つか、省道沿いで各方面の長途バスを停めさせて中途乗車するほかない。ここからさらに尉氏へいく場合は後者の手段。ちなみにここへ着いたバスは鎮内のどこかに適当にお休みして、また好きな時間に折り返していくらしい。この仕組みを理解するのに、正午から1時間くらい町を彷徨った。
町の東方に川が流れている。この沿道を小奇麗に整備して、「年画の里」を演出している。小さな眼鏡橋大石橋」。故意だけど故意過ぎないのがいい。この川、自然な土手に柳の並木と、砂埃の街にしてオアシスの雰囲気あり。沿道を進むと、川は右にややそれて、道だけさきほどバスの通ってきた省道に合流する。ここが朱仙鎮の入口で、鋭角の角に大きな岳飛の像がたっている。开封から南方へ旅行する際(尉氏や许昌など)は、朱仙に着いたか、と所在標になる。見落とすことはまずないが、鎮中心で降りてわざわざ像を見に来ることは案外少ないかもしれない。ちょうど町外れなので、長途バスの乗降場所にもなっている。朱仙から开封への最終乗車地点でもある。北向きに立っているので、写真を取る際には常に逆光になって煩わしい*1
省道を南へ歩いてゆくと、あのベンツマークが掛かった朱仙鎮客运站が現れる。これは完全に廃止状態で、貨物ぐらいは扱ってそうな装いである。その手前の空き地に、开封相国寺站行きともう一種开封县行きのバスが停まっている。この鎮は开封县管轄*2なので、その中心と往来するバス路線があっておかしくはないが、市区からアクセスするほうが便利である。運賃がいくらかは分からないが、开封县経由で帰ってもいいなとその時は思った。
朱仙発のバスがお休みから目覚めて仕事を始める際に必ず通る、ちょっとした交差点がある。省道と東西に伸びる田舎道の交点で、東に行けば岳飛廟、西に曲がるバスは西姜寨行きだ。岳飛廟へ続く道は、この町のメーンストリートでもある。尉氏や许昌線の長途バスもたいていここで停車させられ、その乗降客を目当てに三轮车や面包车が集まっている。これで帰りのバスを捕まえる場所を確保できた。通りは野菜などの市がたって、非常に賑やかである。特にイスラム系の饼などが目に付く。茹で唐土を一本買って昼の足しとする。
っとまぁ、清真寺から数字の2のような形でぐるっと鎮を回って、真ん中の岳飞庙に戻ってきた。廟の向かいには大きな市場がある。盛況そうだが、薄暗くて入る気がしない。そして、漸くこの岳飞庙を参観する。ここにはちゃんと刷卡がある。本来の入場価格は30元。隣の关帝庙も30元で、セットチケットもあるようだが、年票には含まれていないので却下。また次回来たときに*3岳飛の故郷はのち*4に訪れることになるが、こちらは主戦場の地。後金と戦って忠義を尽くしたが奸計に遭って惨殺された武将、岳飛が祭られている。門をくぐってすぐに、岳飛を貶めた高官の跪いた銅像が並ぶ。鎖でつながれ、たたき棒が備えられている。そのまま正面に本人の拝殿、見方によっては関羽様よりも圧巻である。若きにおいては文も極めたようである。裏手に回れば、生母から子息、追従した名将がそれぞれ個々の建物に祭られる。碑林、と称するところには、テニスコートくらいの空間に壁にズラッと碑石が立てかけてある。あまりに無造作すぎて、何だこれはと思う。もう一つ、立てかけてあって興味深かったのは、年画である。川沿いでも見たとおり、この町は年画工芸で少し知られている。赤や黄、緑など鮮やかな色で刷り分けられた、京劇なんか思わせるような絵である。この年画に関しては、开封市博物馆でも企画展示を行ったり、実際に刷るところを実演したりしているそうだ。

省道に出て尉氏行きのバスを停めてみようと思うけれども、そうそううまくいくものじゃないし、天候も怪しくなってきたので塔を見に行くのはやめる。れいの交差点から相国寺行きのバスに乗って帰る。

(map:开封朱仙镇岳飞庙)

*1:実際10月に再訪し撮影したときには、やはり潰れてしまった

*2:実際县二中はこの町にある。

*3:と言って結局09年2月に帰国するまで一度も入らなかった。

*4:安阳-南阳編参照