南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

仮想新聞シリーズ4:科学技術の利用先

先月末から、孫屋鉄道の各線で、偽造乗車券の使用が相次いで発覚し、愛智、妓阜両県警で、鉄道犯罪組織などを中心に捜査を進めている。
妓阜県警察本部に入った連絡によると、14日午前、孫屋鉄道広美線の車内検札中に、大量の偽装乗車券が見つかり、所持していた乗客の一人は、「友人から5000円ほどで購入した」と話している。この事件は、14日午前10時ごろ、孫屋鉄道広美線三竹行き普通電車の車内で、同電車車掌の氏木誠さんが車内検札を行ったところ、20人余りの乗客から偽造乗車券が提示された。氏木車掌は新可児駅で警察に通報し、乗車券所持者全員の身柄を、妓阜県警に引き渡した。
この乗車券は、材質や絵柄は普通の乗車券と変わらないが、何れの券にも【黒野→谷汲】あるいは【谷汲→黒野】と記載されており発行日は01年9月30日となっている。同様の乗車券は広美線のほか、孫屋本線や智田新線などでも複数見つかっている。この乗車券を友人から購入したという男性は、「この券は希少でなかなか手に入らない。でも、孫屋鉄道のどの改札機にもいつでも通せるという利点がある」と言われたという。
所持者らの供述に基づき、押収した乗車券の磁気機能を調べた結果、以下のようなことが分かった。まず、この乗車券は、一日乗車券のような効力を持ち、それが完全永久状態になっている。即ち一生フリーパスであることが確認された。しかし、鉄道側だけでなく購入者の利益も害するために、巧妙な技術も用いられていた。30分以上改札を出ないと、完全に効力を失う、というものだ。つまり30分以上電車に乗ったままだったり、改札機の無い駅で下車した場合、次に改札を通ったときに利用不能になってしまう。大抵の所持者はこの事情を知らなかったため、5000円分を使用できなかったり、改札口で発覚・逮捕の憂き目に遭っている。
愛智・妓阜両県警は、この悪質な乗車券流通を食い止める為、零流(れいる)会などの鉄道犯罪組織を中心に販売元を捜査している。