本当に生気のない文章は書いていて疲れる。K.K.やほんねとーくを書くときのあの勢いのよさと、いとも簡単に1千字突破するときの感動はなかなかレポートでは味わえなくなってきた。論述試験だとたまにあるのだけど、でもあれは意外と1千字行ってなんだよな。とにかく今日は3000字目指して必死にオールを漕ぐような感じでした。
では思いっきり前略で、なんとかとーくらしく書けた部分だけ参考までにお楽しみください。(実は、今レポ文章を外部保存できないので上げておくだけ)
《前略》(外来型開発の史的過程を要約)
このような史的結果を踏まえて、外来型開発の波及効果による地域開発を行うためには、誘致する前にその企業に対して、本社拠点の同地域への移転を要請し、環境に関する条件を事前に提示しておく必要がある。国の主導によって拠点開発が進められ融通が利かず、公害など問題が発生してからでは負担が大きくなるだけの現行の制度では難しいが、開発環境を整備する自治体側としても要求する権限がある。
現在では、この拠点開発として方式化された外来型開発が、日本の高度経済成長の成功例として開発途上国で模範とされている。たしかに、それまで所得水準の低かった地域においては、国家政府主導の拠点開発によって各世帯にもたらされる収益は、多少は大きいか知れない。しかし、それらは地方自治体の財政を支えるものではなく、基本的には国家政府へ吸収されていく。また、多国籍企業が近年海外に工場などを建設して、現地生産や先進国への逆輸入などを行っているが、これらも現地従業員にいくらかの所得増大を与えはしても、その地域の自立した自治社会形成にはなんら有益なものとはならない。このような企業も本社は先進工業国から移転することはないため、その利益はすべて先進国へ吸収される。まさに、日本国内での外来型開発における大都市圏が、先進工業国に成り代わって途上国での外来型開発を行っているのである。こうした企業は環境問題こそ一定の配慮をみせるところが増えてきたが、地場産業の構造や地元の自治社会形成にはまだ関心がなく、企業利潤にこだわっている。
30年以上も前から、企業誘致による公害問題と自治社会形成の阻害に遭ってきながら、途上国に経済成長という成功の面だけを見せて、従来の外来型開発の海外での普及を黙認してきていることは、負担を強いられてきた各自治体にも史的展開過程を十分に検討していないという意味で問題があると考えられる。開発途上国は、目前の発展に惑わされているが、負の側面を企業誘致によって受けてきた各自治体は、その経験を生かして各国での外来型開発に対し助言や軌道修正などを行っていく必要がある。日本国内で制度的な問題を解決するだけでなく、既に従来型の外来型開発が実施されている方面においても、積極的な支援が望まれる。たとえば、既に外来型開発が進行していても、伝統産業などの地場産業を活性化させるよう日本の自治体として友好関係を提携したり、NPO活動などを通じて、外来型開発を行う企業に対して環境基準などを提起すること等々が考えられる。これらは逆に、日本での外来型開発による負の遺産を背負った自治体にとって投資などの負担は増すかもしれないが、新たな地域開発となり、自立を模索する契機ともなりうるのではないだろうか。