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南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

脳内だけで描いていないで、少し吐き出してみよう

と考えながら、ハッとした。駅を都市中心部に、自転車を乗用車にかえれば、現在考案中の郑州パーキング計画にぴったり一致するのである。都市周辺の環状道路沿いに大規模な駐車場を設け、公共交通機関にリンクさせて中心部への自動車での進入を削減させるプランである。ただ駐車スペースを設けるだけではダメで、重要なのは車以外の交通手段にリンケージさせること、中心部内に駐車スペースを設けさせないこと(あるいは料金を高額にすること)へうまく持っていかないといけない。先日も述べたが中国は大陸国家であり、都市内交通を軌道電車や路線バスに、都市間交通を自動車にと分担させることができる。これを利用し、一見車を排斥したかに見えて、実は郑州と東西南北地方都市を密接に結ばせ、地域経済を発展させるシステムになるといい。車でアクセスしてはいかんとは言ってない。都市とは多様な人間の集まるところだから、カプセル化した自動車で好き勝手暴れるところではない。分業しましょうと言ってるのだ。
駐車場経営は第一段階に過ぎない。その利潤は、自動車から乗り換えるにふさわしい公共交通を作らせることに全面投入する。バスと地下鉄のリンク、バス路線の合理化、運行本数。これらを充実させて初めて、核都市の入口に設けられた駐車場が機能し、周辺都市との養分の交流ができるのだ。
北京や上海の、駐車場施策や地下鉄・市バスの活用もそうそう成功しているとは思えない。というのは、まだ渋滞が激しいと聞くからである。相変わらず何百何十というバス路線が縦横無尽に流れていては、利用者も混乱するばかりだろう。それでも私が郑州を選ぶのには訳がある。郑州の周辺東西南北にはそれぞれ50km以上離れた、独立している衛星都市があり、乗車所要1,2時間程度で郑州にアクセスできる、つまり車で移動したい一定距離を確保できる都市が周辺にあるということだ。この一定距離はまた、これ以上乗って渋滞などに遭うと嫌気が差すほどの距離でもある。そこに駐車場と公共交通が出現するってのはどうだろう。都市間が50km未満だと、開発区や郷鎮が結びついて都市圏を形成してしまい、車が幅を利かせるエリアと公共交通が力を持つエリアが分けられなくなる。日本の都市圏と同じようにパークアンドライドが働かない自動車優先社会になってしまう。現代、もはや車を否定して「まちづくり」をすることは困難である。だから、車にある程度の面子(一定量の走行距離)を与え活かしてしまおうと。上海や広州などの都市圏は、日本のように通勤利用できる国電や私鉄が発達する前に、自動車が溢れていってしまった。都市電車や地下鉄の建設を急ピッチで進め、徐々に地道に車利用者を奪っていくしかないだろう。そこを行くと、地下鉄建設が始まったとはいえ、まだまだ渋滞は深刻ではない郑州。しかも、都市圏と呼ぶほど近距離に都市が集まっていない地理条件。これは面白いことができるって感じがする。
一部には开封を吸収して直轄市になるという話もある。そんなの反対、と言いたいが、仮に政府の意向でなったとしても東にはさらに商丘が控えている。直轄市になってしまうと、そいつだけが周辺から独立して経済的にネットワークを形成しない恐れがある。郑州が独立した場合、彼から経済力を引き立て、盛り上げていくべき郑州と同等クラスの牽引力が存在しない。たとえば四川省から分離した重慶市は、成都という盛り立て役がいたから良かったわけで、相棒なしには将来が成り立たない。現状維持が適切。
パーキングリングも一重ではなくて二重三重にして、徐々に料金を上げていく。すると、より早い段階で停めてしまったほうがお得ということだ。見栄を張る金持ちには高額を払っていただけばよい。難しいのは、中牟县,新郑市,荥阳市などの市区周辺で、このさき車の所有が増えてくることで、これらの都市部アクセスは中心に対して一定距離を確保できないことから、公共交通へのリンクが機能せず流入制御が利かない可能性がある。地下鉄を地上にあげて都市電車としたり、市バスを延伸させて懐柔を図る。あるいはナンバープレート判断*1で、環状駐車場の内側リングでも市外ユーザーよりやや安くする優遇措置をとる。中心部を、電動車・自転車・歩行者・バス交通と市内居住者の自家用車による天下にするために、できる限りの手段を用いることになろう。
車から乗り換えた人民が流れ込むのだから、バス路線は改編はされても本数は減らせないどころか増強されるだろう。狭い道をコンパクトに走れるように、中型車・マイクロ車を充足させていく。特にお奨めなのが、現在开封で1路と29路を走っている長安鈴木製のバスで、低床設計と軽快な走りが絶品である。地下鉄も最低5分間隔、ラッシュ時は3分間隔に挑戦したい。LRTは余裕ができてから。しばらくはタクシーも排斥できないだろう。
郑州が北京や上海、広州などに続いて交通ICカードシステムを採用してくるか、まずはアナログ発進するか、見極めきれないところであるが、ICカードの場合は最大限駐車誘導に活用せねばならない。入庫直後預かった基本料金を、出庫までに公共交通を利用していれば全額または半額返還するといった優遇をする。この基本料金をちょっと無視できない額にして、時間毎の料金は破格の安さにする。利益は問題ではない。欲しけりゃ、修車や洗車を併設して場代を回収すればよい。ここで商業施設を併設すると、中心部へのアクセスが低減するかもしれない懸念があるが、たとえば周辺部の特産品や工芸品の市場にしたら逆に役立つかもしれない。大事なのは市外、省外からの流入車両をいかに回収するかで、荒手の同業者が市内に格安駐車場を造っても需要がないほどの影響力を持たせる。
そうやって、今ある街景観を破壊させず、また改造することに予算を浪費させず、工事によって人民に不必要な渋滞や生活支障を与えない、現状利用の新都市ができる。いま地下鉄を造るのだって、相当地上部を破壊していくことだろうし、幅員制限によって渋滞が激しくなっていることだろう。流入する車の量に合わせて道路の拡幅工事をすれば、過密な都市の中のローカルな姿が失われていくし、歩行者道や自転車専用道は削減される。また、中心部に駐車場がないから、溢れたクルマは車道上や歩道上に停車される。拡幅したとて、それは駐車スペースに成り代わるだけで、実際流れる部分は改造前と同数。拡幅と流入のいたちごっこの狭間で、交通弱者が不快な生活を強いられる都市の、何がいいのだろう。
とまぁ、長々とこの2ヶ月近くのニート生活で研究考案してきたものを、取り留めなく述べてみた。でかいことを言っても、やっぱり駐車場から入るのが一番いいかと思われ。問題は相棒と資本で、あと問題点の解消など。

*1:郑州すなわち豫Aのみに適用し、他のアルファベットおよび他省車両と区別する