南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

ニモを救え

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 たまには、環境問題にも一筆。元旦に映画を見に行った筆者は、日頃縁のない映画館で大変苦労した。しかしその随所で、公開されている映画のポス ターに出くわした。異様にCG画像ばかり使ってそうな映画に、「ファインディング・ニモ」というのがある。あんな魚が自然界に居るものか、とあざ笑う筆者 は、ふと先日の朝刊を思い浮かべる。そういえば、この映画の主人公のモデルとなったクマノミ系の魚が、沖縄などの海域で激減しているという記事があったの だ。この映画を機会にペットにしたがる人々が増え、その需要に目をつけた闇売人が乱獲を進めているのだ。しかも魚のみならず、珊瑚ごと捕獲するという乱暴 さである。まったく映画は、芸術を装って環境破壊まで助長するのか。などといっては、監督様に猛反撃を食らいそうである。筆者はこの映画にあまり興味がな いために、子供達に混じって映画館で観ることは、おそらくないだろう。しかし、終映間際に進入して確認してみたいものだ。何をかというと、それは警告文で ある。映画を見れば誰だってその生き物を飼いたがる。自分の傍に置いておきたくなる。それは子供のみならず、人間のかわいいものを見たときの心理だ。その とき、自らを満足させる一つの需要が重なれば、その魚を絶滅に追いやることがいとも簡単であることを、一人でも多くの鑑賞者に分からせる努力がなされているかを問いたい。この映画の監督者が、闇商売に加担しているとは言いたくはない。しかし、間接的に、と言えてしまうことは確かなのだ。結:環境保護 か、ペットショップ繁盛か、どちらを選択しますか?【2004/01/02/PM】