南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

陽の当たらない場所

Nanjai2004-10-01
 また1週間ほど更新しなかったようである。新学期が始まって、科目登録など何かと忙しい。私的なことは別としても、第二次改造内閣が発足し、強大な台風が日米そろって再来し、本日は民主・共和直接対決が開かれるそうであるから、国内的にも対外的にも忙しいようではある。日に日に濃厚となる、イラク戦争の大義のなさ。しかしながら、今更イラクへの自衛隊派遣を、目くじら立てて反発する勢力は、大分少なくなったように見える。一方で、その反対の根源を舞台にした議論が、表裏両側で進んでいる。すなわち、憲法改正問題であり、明瞭に言えば第9条抹消の是非である。2000年1月に発足した憲法調査会は、5年の期限をもち、即ち今年末に閉じることになるのだが、本日受講した「憲法」の講義によれば、小中学生程度の知的論議が交わされているのだそうである。一方で著名な評論家などは、日本に近代的な憲法は不要だったのではないか、アジアにはアジア流の法制度を、確立すればよい、と論ずるものもあるらしい。まるで、オレ流の中日ドラゴンズではないか。
 異様な結論に封じたようだが、ともかく郵政民営化小泉内閣の看板政策であるにしても、たえず政府には時事政策という物が求められてくる。自衛隊派遣も元は同じである。第二次改造内閣では、郵政民営化協力閣僚とともに、密かなる憲法改正協力派が含まれているであろう。首相は、森派と無派閥の中間とみられるが、この度の閣僚には、森派が多数入閣している。とりあえず注視するところである。
 更に、「自民党をぶっ壊す」と豪語して、後に野党から「結局、自民党に飲まれている」と揶揄された総理ではあるが、最大派閥橋本派を静かに地底に沈めつつある。首相自身が潔白だったとはいえないが、年金未納問題は、自民党引き締めの戦略だったのではないか。同時に民主党議員にも波及し、代表転換にも至ったが。
 といった各所への爆弾を用い、マスコミを通じて国民を洗脳することによって、そっと対外問題から視点をそらし、いつのまにか自衛隊活動など何処へか、問題視する意識すらも忘れ去らせようとするのであろう。「アメリカの外交」の講義で、NHKはなぜ、毎日のニュースでイラクでの活動報告を放映しないのか、と問うていたが、なるほど納得するところである。長嶋さんのご容態は放送しなくなったが。
結:小泉が太陽ならば、憲法は月である。【2004/10/01/PM】