南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

立派になった仰韶文化遺跡

見違えるほど立派に整備されたようですね、仰韶村文化遗址。
j.people.com.cn
名称も、仰韶村国家考古遗址公园と改められ、国家級の史跡公園に昇格したか。仰韶文化は、黄河中流域に発達した中国の新石器時代で、紀元前5000年~紀元前2700年ごろにあたる。今から100年前の1921年に発見され、村落名に因んで仰韶文化と名付けられた。今回は中国の考古学研究の原点として、重点整備された模様。
jaike.hatenablog.jp
仰韶村は、三门峡(Sanmenxia)市渑池(Mianchi)县の县中心部から距離こそさほど離れていないが、地形的にちょっと隔絶されたところでホント行きづらかった。高速道路の入口で右往左往し諦めかけていたところをバイクタクシーの方に声かけられ、案内してもらった。谷底を2回ほど上下して越え、地元の人でもバス通りに出るのにこうした谷を越えないといけないのだと教えられた。人民の好意なくば辿り着けなかった、幸運スポットの一つ。
当時の仰韶村遺跡は、地層観察小屋と資料室程度の出土品展示、遺跡発見を紀念するようなモニュメント広場が散在ぎみに造られていた。展示小屋に着くと、バイクタクシーの方が村のほうから解説員の女性を呼んできてくれて、解説してもらえた。発掘現場跡みたいな原っぱにも案内されて、土器片をいくつか拾うと土産に持ってけと言われた。好意こそ有難く受け止めたが、本来は小さな土器片でも収集して研究に役立てるべきで見学者が持ち去るものじゃない。日本で発掘調査にも参加したことがあり、強い抵抗と葛藤はあった。とくに今回こうして重点整備された姿を見ると、持ち去ったことが余計申し訳なく思える。
見晴らしのいい場所から眺めると、まるでリアス式海岸が干上がったかのように細かく入り組んだ谷をもつ、台地の上に立っていることがわかる。知らない人は容易にたどり着けない。今度の公園整備で公共交通手段についても改善はされたのかな。もう一度行ける機会があるか分からないけど、発掘調査を再現した銅像群や陳列環境のよくなった展示を見てみたいな。