南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

龍は天下人の意

夏の高校野球地方大会の、出場校の選手の出身中学を見ていたら、岡崎市の竜海中学と竜南中学が目立った。地図で見ると、いずれも名鉄名古屋本線の南側に位置する。渥美チャリン行のとき走ったから知ってるけど、このあたりは丘(その名も竜美ヶ丘)で、およそ竜が棲むとされる湖沼とは全く関わりがない。これはたぶん、もともと竜美は辰巳と書き、岡崎城の南東を示していると思われる。これも実際に通ったから知ってるけど、竜美ヶ丘は、古い城下町や電車通りから外れ、比較的新しく造成された住宅地。ニュータウン開発を機に、辰巳からキラキラネームの竜美に変えられた可能性がある。ニュータウンにありがちな希望ヶ丘とか光ヶ丘とかの類い。海は止め字でミと読めるから、竜海も竜美と同じタツミから、リュウカイと読み替えたと思われる。

ただ、方角を表す辰巳から転じただけ、とも何だか断定しきれないんだよな。というのは、岡崎城の別名が龍城なのだ。

jaike.hatenablog.jp

天守閣のそばに龍城神社があったのが脳裏に残ってるが、文中で岡崎城の別名併記にも使用している。そもそも岡崎イコール龍の居場所なのだ。それはどういう意味かというと、江戸幕府を開いた徳川家康の出生地だろ。中国で龍は皇帝を意味するが、日本で万世一系天皇にそのまま重なるとは思えない。それよりも各時代の王朝(幕府)を建てた征夷大将軍こそ、皇帝に相当するような気がする。岡崎と龍の関係性はそこにあるんじゃないかな。