近年、銭湯やスーパー銭湯じゃなくて天然温泉を名古屋市内や近郊に求めるなら、白鳥の湯か大府のあいち健康プラザと決めている。竜泉寺の湯は、温泉としてはちょっと心離れた。まぁ、理想的には尾張温泉なんだけど、ちょっとアクセス不便なんだよな。
で、今日は鉄旅に出かける機を失い、せめてもと白鳥の湯へ。長々しい駅名になってから初めてかもしれない熱田神宮伝馬町駅でバスに乗り継ぐ際、ほんの10分だけ旧東海道を踏み入ってみた。居住地に最も近い東海道筋だが、灯台下暗し、意外と知らない。裁断橋跡の案内板が気になって探した。
裁断橋は、宮宿の東の外れを流れる精進川に架けられていた橋。大正末に川は埋められ、橋も擬宝珠だけ残された。
擬宝珠の銘文には、天正18年(1590年)の小田原征伐で死去した堀尾金助という18歳の男性の菩提を弔うべく、その母親が33回忌に息子を最後に見送った橋の架け替えを行ない、その供養としたことが記されている。
堀尾氏の城跡である、堀尾跡公園には行ったことある。
ここを知らぬまま、裁断橋の逸話も記している。五条川に再現されていた裁断橋の本元を今日初めて知る。縮小された裁断橋の背後に建つのは、かつて橋のたもとにあった姥堂。旧東海道はあちこち歩いたり宿場を訪れたりしてるけど、案外宮宿が一番知らない。
その宮宿繁栄時は海だったと思われる、白鳥の湯。今回は海藻の香りは感じなかった。やけに鼻がムズムズして寒くもないのにくしゃみが出る。外で花粉吸ったか? 結構熱めで、長湯しづらい。それでも拘って深層の湯しか浸からなかった。露天はこの時期寒すぎる。休日非会員850円はだいぶ値上がったね。都心の天然温泉には信仰厚いから、しっかりお布施する。