日頃の運動不足を少しでも解消するため、ときどき暇をみてはやっている中山道をしっかり歩いてみようと。もともと恵那峡温泉で一泊した翌日の行軍設計だったのを日帰りに改編。企画から当日の道しるべまで、以下のページを徹底的に参考にさせていただいた。
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全行程27㎞と、近頃歩いていない愚脚にはやや厳しめに思われたが、登山と違って旧街道だけに歩きづらい箇所は少なかろう、と上のページを参考に休憩含め概ね7時間で歩ききる予定を組む。実際コース全体が中山道かつ東海自然歩道に整備されており、非常に歩きやすかった。時折悩ましい分岐もあるが、道標は充実していて安心。ただ、全体の半分くらいは宿場町も含めアスファルト舗装の林道区間で、未舗装の山道は案外多くない。また、里山程度のこの辺りでは紅葉にはちょっと早く、緑葉がまだ大勢であった。
JR武並駅より中山道入り
名鉄味美駅より名古屋空港直行バス勝川駅行きに乗り出発。近鉄の出札記録がないことを理由にICカードが使えず、券売機で切符を買ってJRを利用する羽目に。快速中津川行きは、おそらく塩尻方面接続する都合と、高蔵寺以東の本数の関係から行楽客などで非常に混雑。とくに山歩き装備の中高年団体が多数を占める。しかし武並駅では数えるほどしか降りなかった。
中央道くぐって一山越すと、今回の中山道入り口となる深萱立場跡。町民ウォーク参加者と間違われ、大井宿方面へ誘導されそうになる。ちなみに中山道に武並宿というのはなく、鳥居峠越えのときのように宿場スタートとはならない。
観音様の道
大湫宿までは静かな山道と民家や田畑の脇を通るのが交互につづく。道中随所に観音様が置かれ、茶屋跡が点在する。「ちんちん石」は残念ながら見落としたっぽい。 豚コレラに感染した野生イノシシが見つかったということで、靴底を消毒させる石灰の撒かれた箇所が時々ある。
大湫宿
山あいにありながら結構しっかりした宿場町。塩の専売で栄え、大火に遭わなかったためか保存状態がよいという。町に入った途端、案内所(丸森)で茶を薦められ一服。ここで初めて街道歩きのご夫婦と会った。御嵩までというとちょっと遠い感じに反応されたが、途中どこで離脱できるのかな。おいしい梅昆布茶で一息入れ、細久手方面への地図もいただいて暫くスマホが手放せるようになった。宿を出るとちょうどツアー団体が到着したところ。五平餅はガマン。
大湫~細久手
日本一長いといわれる石畳の琵琶峠を越えて昼飯(八瀬沢、12:20頃)。
また、弁天池周辺ではクマ出没の警告が多数あり、鈴を持たず軽装で身の危険を感じなくもない。何者かが柿や栗を食い漁った跡はあったが、ケモノの足跡は見当たらず。
細久手宿
こちらは大湫ほど目立った宿場PRはしておらず、ごく普通の集落といった感じ。
細久手~御嵩
細久手から御嵩まではおよそ12㎞ある。中国旅行などでは健脚を自負する私も、さすがに疲労を覚え始めた。平岩から再び山道に入り緩やかな峠を越えたりするようになると、舗装道路で健闘した脚が痛む。
津橋集落からは鈴を携帯した男性と抜きつ抜かれつしながら、「今度こそ、今度こそ最後の峠」と祈る気持ちで頑張って越える。謡坂(うとうさか)の石畳では膝に堪える。けっきょく西洞(さいと)の牛の鼻かけ坂(中山道の平坦部と峠道の境目)まで勘弁してはくれなかった。十三峠を歩き終えて、
御嵩宿目前にして最後の見所、和泉式部廟所。恋多き女流歌人にして、心赴くままに東山道を下るさなか病に倒れこの地に没したという。
御嵩宿にて完歩!!
10何年かぶりに東海自然歩道を真剣に歩いて、大変いい運動になった。(少々筋肉痛w)
終