南蛇井総本気

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

延寿寺东街

10日ほど前に公開されたばかりの動画を拾うなんて、ちょっと敏感すぎやしないか?jaike.hatenablog.jp

この記事を書いた日の資料収集の折に見つけた動画。

3g.163.com

延寿寺街ってなんか聞き馴染みある(很耳熟)*1。それと阳光湖について検索中に浮上してくるのだから関係あるんだろうな、......もしや?と思ったら、やはり的中。内环路からため池の北岸に沿って入り込む道を延寿寺东街という。(延寿寺街は、内环路を挟んで东街と反対の口から西へ解放路まで延びる道を指す。)

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延寿寺街周辺地図

映像をみてわかるとおり、現在ため池は周囲ぐるりと塀で囲まれており湖面を望むことは難しい。タイトルのように、撮影者は近々この道がなくなってしまうので撮っておかねばとカメラを向けている。テレビのアナウンサーと違って一般人がナレーションしているので河南弁のトーンが心地いい。映像に残しておこうとはいうものの、片や池を囲む塀、片や廃墟のような家屋や建物と何ら特徴のない道で、いつなくなっても差し支えないように思える。この動画からわかるのは、近々消える可能性があるということは冒頭記事における開発が阳光湖全体に及び着実に進められているということだ。工事は池の東部だけでなく西岸にも着手しようとしていることが窺える。そしてそれは、さっき敢えて「...もしや」と言ったある懸念をも孕んでいる。

聞き馴染みがある、というのは思い違いではない。夜市のたつ明伦街交差点にも程近い延寿寺东街は、一二度歩いた記憶がある。その頃はまだ池を囲む塀はなく普通に湖畔が開けていたはずで、まるで釣り堀の縁を歩いているような感じだった。街灯の全くない道を、夜市でしこたま呑んだ酔態で入り込んだこともあるような(さすがに幻想か制止されたかもな)。謎の球体記事でも書いたけど湖畔は古くからの別荘地帯とされ、その名残か沿道には招待所が点在する。もちろん今は保養施設のような面影も抜け落ちて、小さな旅社の佇まいだが。そこでふとよぎった懸念とは、この延寿寺东街から北へ明伦街にかけて広がる旅社(民宿)群が、開発の煽りを受けて一斉立ち退きさせられるのではないか、というものだ。明伦街の南側に位置するこの民宿群は、かつて河南大学の下宿屋も兼ねていたり、学生の家族らが訪れた際の宿泊所として活用されていた。しかし近年理系学部が新校区へ移ったことで老校区の在席学生が減り、街の活気がやや陰り民宿も衰退しつつある。留学以後の帰郷のうち3回ほどを、河大文具店の阿姨の仲介でこの中の一軒に泊まらせていただいている。2,3年に一度しか会わないのに文具店の馴染みということで家族のように親切にしてもらっている。近年は开封における外国人宿泊規制を気にして訪れていないが、それまではいつでも頼れる家のように思っていた。以前から幾度か、いずれ立ち退かなければならないような旨を話していたけれど、もしかすると今度こそ現実となりかねないのかも。中国、とくに河南开封では「快要」なんて言ってからも意外と時間あったりするものだけど、「很快就要」はただならぬ緊迫感を覚える。河南大学のお膝元の温情で、あるいは延寿寺东街が盾となって、あの民宿群をどうか守ってやってほしい。

*1:延寿(Yanshou)だけに眼熟だとよかったか?