南蛇井総本氣

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郑州地铁10号线開業

jaike.hatenablog.jp
絹発祥の地とされる青台遗址へのアクセスに、荥阳市南郊の高速鉄道郑州西站が使えるかもしれない、と書いた。もともと郑州西站は在来線陇海铁路の郑州站の隣の駅で、郑州市中心部に貨物操車場を併設して所在した(同じく郑州东站も同線上の貨物駅兼用の小駅に過ぎなかった。現在は高速鉄道専用の国内有数の巨大ターミナル駅)。2011年に荥阳南站の仮称で着工したが、2014年開業に際して郑州西站と正式に定められた。一方駅名を高速鉄道へ譲った旧郑州西站は、中原站と改められた。中原区にあるから中原站でいいのだけど、河南一帯の別称でもあるので重いなぁ。
baike.baidu.com
在来線の駅名を高铁新駅へ譲る例は結構あって、同じ河南で思いつくのは平顶山西かな。ここはちょっと複雑で、焦柳铁路の分岐駅で宝丰站だったのを2008年に平顶山西站へと改称したが、2019年郑渝高铁開業を機に高速鉄道上の中間新駅へ平顶山西の名を譲り、ふたたび宝丰站へ戻された経緯がある。三门峡陕县(現・陝州区)の三门峡西站と平顶山西站は、市区から離れたところに位置する東西南北駅として勝手に脳裏に刻んでいるので、駅名変更には敏感だ。
ところで、この郑州西站の傍まで、東から赤茶色の線が延びてきている。


郑州地铁10号线だ!

郑州地铁10号线(西郊区間

百度地图は開業前の交通機関をフライング描画することがあるので、事実確認。
zh.wikipedia.org*1
郑州市轨道交通10号线一期开通运营-手机大河网
今年9月28日、正式開業!記事作成こそ今更だが絹の歴史を調べたときに確認はしているので、時差1か月以内、感知最速じゃね? 路線図全体でみると、郑州火车站から真西へスーッと延びる線形となる。現状総延長約21㎞に対して設置駅12と、市中を走る各線に比して平均駅間距離が長め。事実上、”郑荥”城际铁路の役割を果たすんだろうね。开封では、高铁の开封北站と城铁の宋城路站は離れており、同じ郑州东を起点とする开封アクセスルートでも利用者の分散はできる。逆に荥阳の場合は、現状到達点が同じでも郑州側の起点が異なるので、一概に高速鉄道並行地下鉄を造ったとはいえない。今後の延伸計画では荥阳市中心部を経由して上街机场(一般航空向け飛行場)へ至る見込み。この延伸が完工した暁には、郑州西站から郷鎮方面へのバスがなくとも青台遗址へぐっと近づける好都合が期待できる。交通マニアといえどもただ開通を祝うだけじゃ物足りなく、将来的だけど利用価値を見出せると親しみが増す。

*1:日本語版では更新されておりません!!