南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

イラク人の死を「それがどうした」

Nanjai2004-06-25
 ≪「イラク人が2人死んだ。それがどうしたっていうの」。米CBSテレビは12日、イラクの刑務所に勤務した米軍女性兵が撮った「ビデオ日記」の一部を報じた。収容者たちを人間と見なしていないような暴言が目立つ一方で、「ここはもうたくさん」と嘆く姿もある。(アサヒコム)≫昨今、イラク人捕虜の女性兵士の裸体を撮影したり、男性兵士に日本のどこかの拘置所のような虐待を加えていたことが明らかになった。日本の虐待例は、管理する側のストレスによるものだと思う。アメリカのこのたびの問題は、旧政府残党勢力に加え、シーア派組織などの新型独立政府構築勢力の登場による、イラク植民地化の揺らぎからくる恐れだろう。日本の植民地政策に余裕があったころは、台湾などにおいて強制連行などの必要なく、日本化を進めることができた。ところが厳しい戦争によって植民地獲得を目指さねばならなくなると、日本側としても焦りが出てくる。それが現在の戦争責任とか、戦後賠償とかの追求の要因になってしまった。はじめは善政だったことは間違いない。もちろん、日本がこう苦しんでまで西欧(列強諸国)に追いつこうとする必要があったかどうかは、また疑うところであり別問題。
 が、アメリカの場合はこれに尽きるものではない。よく知られるように、アメリカは西部劇国家だ。暴力でインディアンを蹴散らし、イギリスに向かって正義と自治を押し通した国。アメリカ人固有の、アメリカに“住む国民”は一定の仲間、その中の“西欧人(白人)”は血を分けた仲間、それ以外は家畜並み、という生命感覚。たとえ反戦派だろうと賛同派だろうと、これはほとんど変わらない。ブッシュ政権メンバーだけが灰汁の強い連中だと騒がれるが、アメリカの固有文化的犯罪だと思う。
結:文化だろ、堂々と公表しなよ。【2004/05/13/PM】