南蛇井総本氣

南蛇井にとらわれた言語的表現の場

阳光湖開発、本格始動

先週は消えゆく明伦街について大いに動揺し、正気を失った。さらに追い打ちかけるように河南大学の郑州移転まで発覚し、虚無感に襲われるまま深夜に連投した。
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そもそも、とある不可移动文物について「資料少ないくせにアップされた動画は多いなぁ」と思って観てたら、偶然関連動画で行き着いたのであって、全然知ろうと思ってなかったので不意打ちのショックが大きかったのだ。开封市に関する様々な変化には割と敏感なほうだけど、今回の明伦街の件はまるで第六感か虫の知らせかのように情報が入ってきた。やはり愛着の引力だな。まぁ形あるものはいずれ無くなるので、懐古に執着しすぎない。

後日、阳光湖開発プロジェクトに関する計画図の一つを拾った。
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緑に塗られたエリアにおいて、さきの街路および胡同の撤去に阿鼻叫喚したのはちょうど左上の一角(北西隅)にあたる。上辺(北辺)は明伦街、その上は河南大学で黒いブロックにより現在の建物が描かれている。図は大学キャンパスの半分程度でカットされているが、文中では景区を大きく仁和坊,河大坊,开宝坊の3つのエリアに分け、現在の铁塔公园を北限とした南北に長い一帯を開発するという。概ね図中の緑の部分が仁和坊*1で阳光湖遊覧区といったところか。河大坊が名のとおり大学キャンパスで、創立以来の歴史建造物群を保護する。そして、开宝坊が铁塔公园(开宝寺)。やはり河南大学明伦校区は徐々に閉校し、一部の近代建築群を展示する公園へと改造されると考えていいだろう。はじめてこの図を見たとき、緑のエリアが明伦街を上辺としていることから、道の北側は壊さなくても良かったんじゃないか、景区の対面だから見栄えの問題か、などと思ったが、阳光湖湖岸だけでなく铁塔にいたるまで一体開発されると考えると半端なことはできない。おそらく明伦街は景区内のお土産ショッピングモールにでも変貌するのだろうな。

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明伦街から望む阳光湖(2019年)

現状ため池状態になっている阳光湖は、これ以上拡張する見込みはないらしい。铁塔公园にいたるまで一体化するのだから铁塔湖とも繋ぐのかと思えば、川や水路的にはするかもしれないが一つの湖にはしないようだ。たぶん、やりすぎると城壁を侵食する恐れがありそうだ。計画図には码头が点在することから、遊覧船を浮かべる気だな。現行では清明上河园と包公湖を結ぶ遊覧船があるようだけど、狭い水路でなく大きくまとまった水域をもつ阳光湖は優雅になりそう。以前に言及した、老城東辺の水系開発の一部になるのだろうか。
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今年2022年に入り、いよいよ本腰入れて着工のようだ。上の記事で指し示した湖面埋め立ての様相は、城壁改修工事時のものと思われ、また別。冒頭に挙げた明伦街撤去と河南大学移転、そして先月末で铁塔公园も改修工事のため閉園したようだ。年月レベルの長期になると思われ。
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私も見納めw
また、こちらの記事で、铁塔公园と大学キャンパスとの境界に真新しい門ができているのを知る。
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かつて公園と大学の間には通用口のようなゲートがあったが、この門は入場チェックや料金徴収をするような恰好ではない。おそらくこれが、公園と大学が一体化されたときの園路(接続箇所)になるのではないか。閉園して工事本格化する前から造れるものは造る、中国には珍しい例だな。
思い入れのある場所だけに、今後の見違えるような姿を大いに期待したい。

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朝もやの明伦校区より望む铁塔(2014年)

*1:仁和はこの辺りの地名。集落としての仁和屯はもう少し北の、河南大学東門対面一帯